
【この記事について】
とある福祉団体で貧困問題に取り組んでいます。貧困問題について知れば知るほどベーシックインカムやったほうがよくない?って思いが強まる。ベーシックインカム議論と仮想通貨が同じ時期に現れたのは、ただの偶然とは思えない。仕事の中で得た知見を発信しております。
ヨーロッパで見られる改革
前の記事で、日本によく見られる裕福な家庭にも、結構な金額の公費=税金が使われている、というお話を書きました。
「そうか、そんなにも税金のお世話になってるのか...」と納得した方もいれば、
「ああ!なんだと!生活保護のやろう共と、一緒くたの扱いにするんじゃねぇ!」と反発される方もいるかもしれません。
反発される方々の根本的な問題はやはり「自分は税金の世話になぞなっていない!」という自負でしょう。ストレスに耐え理不尽に耐えて仕事がんばっている人ほど生活保護受給者に対する怒りは大きくなりがちです。
そこで、ヨーロッパのいくつかの国では、前の記事であげたような、公的補助金を直接学校や病院に振り込むのではなく、いったん個人に振込み、そこから振り込ませるという改革を本当にしているそうです(シンポジウムで聴いたため、どこの国だったか聞こえませんでしたスイマセン)
医療費や教育費などの補助金、助成金などを「受け取った」という感覚を持ってもらうことで、納税意識を高め、福祉意識を高め、そして生活保護受給者との対立=ケンカを防ぐのが、その改革の目的です。
前の記事のご家族で言えば、680万円も税金による補助を受け取った実感があれば、病気や怪我で働くことができず年に200万円補助されている人を「生活保護のやろう!」と見下げることは無くなるでしょうね。
再掲
ちょっとした制度の工夫で、「生活保護のやろう共!」とならず、「みんな税金の再分配のおかげで生きてるんだよな...」となれるんですよね。
もっというと、今の制度では生活保護受給者とケンカするように出来ているんですね。
少し話は逸れますが、日本人の政治参加意識の低さも、こんな風に、自分が税金の再分配を受けていることを実感できないシステムに問題があるのかもしれません。
政治ってTV見てると油ぎった変なオッサンがウニャウニャ何してんだかよくわからんことのようですが、ようするに「税金の使い道どないする?」ってだけの話ですから。
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