
【この記事について】
とある福祉団体で貧困問題に取り組んでいます。貧困問題について知れば知るほどベーシックインカムやったほうがよくない?って思いが強まる。ベーシックインカム議論と仮想通貨が同じ時期に現れたのは、ただの偶然とは思えない。仕事の中で得た知見を発信しております。
とある裕福なご家族
おじいちゃん75歳、おばあちゃん70歳
息子45歳年収1000万円の銀行員、妻40歳専業主婦
その子供18歳東大生
さてこのご家庭に使われた生活保護費は年間いくらでしょうか?
は?何言ってんの?そんな家が生活保護なんてもらってるわけないじゃん?
そう思いますよね。
この記事の前提
20××年、日本国は社会保障制度を大胆に改革。
医療費は、
①いったん自腹で支払う。
②市役所に申請して7割を「医療保護費」として振り込んでもらう。
というシステムに。
教育費は、
①毎年3月になったら入学する学校から振込用紙を貰う。
②市役所の福祉課に行ってそれを見せ「教育保護費」として自分の銀行口座に振り込んでもらう。
③大学に授業料を納付し、大学から領収書を貰って市役所に送ってちゃんと払いましたと証明する。
というシステムに。
これら「医療保護費」「教育保護費」と、病気や怪我、それから老齢で働けなくなった人々に至急される公費を「くらし保護費」と名づけ、すべてを一括して「生活保護費」と呼ぶ改革を行いました。
そして受け取った1年間の生活保護費
おじいちゃん くらし保護費120万円 医療保護費80万円
おばあちゃん くらし保護費120万円 医療保護費60万円
息子 医療保護費10万円(月1回、歯医者に通っている)
妻 医療保護費10万円(同じく歯医者)
子 教育保護費280万円(東大)
合計 680万円
スゴイようで、これは日本で起きている実際の話なんです。
おじいちゃんおばあちゃんが年金をそれぞれ10万円づつ受け取っているとしましょう。
75歳の方には平均80万円医療費が投入されており、65歳の方には平均60万円医療費が投入されています。
歯医者で3500円払って帰ったら、本当は診療費は約12000円ですが8500円は国があなたに変わって支払ってくれています。年間ざっくり10万円です。
教育助成金は、大学生だと一人当たり平均69万円受け取っており、もっとも助成金が投入されているのは東大で一人当たり280万円/年です。
つまり、680万円/年(56万円/月)の公費が、このご家族に使われているんですね。
国が、病院や大学に払ってくれているので、このご家族は貰っていることを知らないまま生きています。
図にするとこんな感じ。
この記事の前提にした、すべていったん自分や家族を通す仕組みにしたら、どんなことがおきるのでしょうね。
次の記事、で書いてみたいと思います。
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