メタバースやGameFiが提唱されてから早くも1年以上がたちました。ここで、クリプト界の基本ともいわれているインターオペラビリティと構成可能性について再度考えていきたいと思っています。マネーレゴ、アセットレゴと表現できるような資産の多様化が可能であるDeFiやWeb3においては、これまでとは異なりデータの所有という概念があります。
相互運用性が何かといえば、主にGameFiやメタバースゲームのようなエンタメ界隈で主に使われる言葉で、NFTのような形で取得したデータ的アイテムをほかのプロトコルでも使うことができる、というものです。しかし、これは結構あいまいで、例えば「Genshin Impact」というゲームがありますが、そこで手にしたキャラクターデータをほかのゲームで使うということになります。想像すると本当にそんなことがと思うかもしれません。
というのも、Genshinで手に入れた「Lisa」というキャラがいるとします。これは本当にアニメチックな人間のモデルであり、それをSandboxというゲームで利用したいというとき、一つにSandboxでもLisaを適用できるのか、ということと、適用したのちにそれを活かせるのか?という疑問が沸き上がります。二つ目の活用できるかどうかはさておき、ゲームという視点ではそれがどのくらい有用性のあることなのかを考えることが難しくもあります。まだ実現もしていないことなので、別段ゲームではなくてもXR(複合現実や仮想現実)やインフルエンス事業、もしくは医療や輸送業と相性がよくつかわれていく可能性もあります。
Metaverseを考えるとき、将来的にどのようにそれが展開してくのかということは重要であるというのは先に述べました。しかし、それを具体的に想像するとまったく都合の悪いことばかりではないかと思ってしまいます。例えば、Web3における個人認証システムもその一つに上がります。
Web3では、Googleにあたるような検索エンジンが重宝されるわけではなく、どちらかといえばMetamaskのようなウォレットが重要になってきます。そのため、Web3や仮想通貨を触る場合は、資産をどこに保管するのかということばかりに奔走することになります。最近では、Metamaskがスワップサービスを展開し始めており、非常に有用であるため、このようにウォレット管理サービスがこれまでDeFiが単体で行ってきたDEXサービスやレンディングサービスを内包する流れが加速していくことが予測されます。
一時期話題となったのはSBTやSFTといった概念です。これまで個人認証に関しては一元的、包括的に行うことが慣例だったインターネット界ですが、様々な側面と接していることを見せることが認証につながるという発想は、一線を画したものになるといわれています。例としてはDIDなどがそれにあたります。
暗号の技術が発展していくほどに、それらがインターネット黎明期のネット同然のような扱われ方をしていたのは記憶に新しくあります。Web3という考え方も、もともとはWeb3.0というものから派生したものでWeb3.0にはWeb3とはまた少し違った意味がありました。そして、Web3がネクストインターネットのように語られる一方でWeb3.0は技術の次の段階、というイメージでとらえられていたような気がします。
そして、スタートアップや新規事業の領域でもクリプトを視野に入れたものと、そうではないものが混在している状態となっており、両者の間にはある程度の方向性の差があるように思えます。例えば、資金調達方法や経済活動そのもののとらえ方、のようなところにです。とはいっても、最近の破綻事件などの連鎖を見ていると、従来の企業のようなポリシーに近しいものが必要であるという流れが生まれてくるのも考えられます。
web3 リサーチ 2023 株式会社 bitFlyer Blockchain
【作業配信】web3 リサーチ 2023 を読む part.1【bitFlyer】
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