つい先日、とあるニュースジャーナルでZealandiaという言葉を聞きました。調べればそれは昔オーストラリアの南東、今でいうニュージーランド(New Zealand)にあった大陸と言います。
現在ではその大半が海に沈んでいるため、伝説的な存在として考えられており、その実態は研究者の間で話題になっていると言います。
2億5千万年前に存在していたZealandiaは、ニュージーランドの北島と南島、およびニューカレドニアの一部を含む、南太平洋の海底に位置しています。この地域は非常に広大で、陸地と海底プレートが混在しています。
Zealandiaは、大陸プレートとして分類される地域であり、その存在が証明されています。これは、大陸の典型的な特徴を持っており、堆積岩、地殻の厚み、地殻の浮力などが大陸的な性質を示しています。
この地域は、他の大陸と同様に、古代の大陸プレートが断裂や沈降によって分離され、海底に没した結果、現在の姿を持つようになりました。
Zealandiaは、陸地としては一部が水面に出ており、ニュージーランドやニューカレドニアの島々として知られています。しかし、大部分は海底に位置しており、深い海溝がその周りに広がっています。これにより、Zealandiaは陸地と海底が一体となっている特異な地域です。
この地域には多くの海洋生物が生息し、科学的な研究の対象となっています。
Zealandiaの存在は、長い間地質学者の間で議論されてきましたが、正式に認識されたのは21世紀に入ってからです。2007年に、国際地質学連合(IUGS)がZealandiaを「大陸」または「大陸スラブ」として認識しました。
大陸スラブとは?
「大陸スラブ」(Continent-sized slab)という用語は、地球科学や地質学の文脈で使用されることがあります。大陸スラブは、地球のマントル(地球の中心部と地殻の間にある層)において、特に大陸地殻の一部が沈み込んだり、サブダクションゾーン(プレートの沈み込みが起こる地域)に関連する現象を指す用語です。
以下に、大陸スラブの主要な特徴と関連する概念を説明します
サブダクション
大陸スラブは、通常、サブダクション(地殻プレートが沈み込む現象)に関連しています。サブダクションは、通常、海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込むプロセスですが、大陸プレートが他の大陸プレートの下に沈み込むこともあります。この沈み込む大陸地殻が大陸スラブと呼ばれます。
地球マントルへの沈降
大陸スラブが沈み込むと、それは地球マントルへと沈降します。地球マントルは地球の地殻の下に広がる高温で粘性のある層であり、大陸スラブが沈み込むことによって、マントル内の対流や熱の移動が影響を受けます。
地震と火山活動
大陸スラブの沈み込みは地震と火山活動の発生源と関連しています。大陸スラブがマントルに沈む際、巨大な圧力が生じ、地震を引き起こすことがあります。また、スラブ内部の地熱や圧力が高まることで、火山も形成される可能性があります。
大陸スラブの研究は地質学者や地球科学者にとって重要であり、地球内部のプロセスやプレートテクトニクスの理解を深めるのに役立ちます。大陸スラブの存在や性質を理解することは、地震の予測や地質学的な現象の解明に貢献しています。