投資信託一本足打法はもうやめた身だが、今の心境を語るならば「暗号資産フィーバー」のそれに近いところがある。2021年の暗号資産は誰もが目を見張るものがあった。ビットコインにイーサリアム、ソラーナ、アバランチ、すべての暗号通貨が爆上げしており、NFTだけでなくGameFiにメタバースと何でもかんでもブロックチェーンという万能ツールに落とし込めば大金が手に入ると勘違いしたほどだった。
ブロックチェーンは、理解している身は驚いたかもしれないが、理解していない身はときめいていた。よくわからないが、なんかサイバーチックで、現実とファンタジーが交差したような、テクノロジーのセレンディピティにときめいて、すぐさまウォレットを作ったものだった。
今ではそのウォレット界隈はあの時とは全く様相が変わってしまったが。
暗号資産、仮想通貨で経験したあの1年間を再度、株や投資信託で再現しようとしているのが今というわけだ。
あまたのメディアがさんざんeMaxis Slimオールカントリーをディスりまくった2022年、その中でも積み立て投資を続け2023年7月に完全勝利を収めたと思われた一方で、ここにきて再度彼らに警報を鳴らすメディアが噴出している。
とはいってもおそらく彼らも投資信託をやっているだろう。S&P500を斜に構えてみながらも、自分の保有している投資信託銘柄にS&P500が連動している、こんな具合でだ。
確かに今はNifty50やインドネシア指数が好調とはいえ、これにも終わりが来るかもしれない。ビットコインが暴落したように、そしてAnchorプロトコルがたった3時間で無価値になったようにだ。
とりわけ、いまのeMaxis Slimオールカントリーは株高の影響もあるが、円安の影響が最も顕著に出ているといわざるを得ない。円安が解消されるかどうかは原油価格の動向にゆだねられていたりゆだねられていなかったりするわけだが、いつかは絶対に円高に振れるだろう。JIN氏が言うようにだ。
逆張りが好きな人種は一定数いる。しかし同時に順張りが好きな人種も一定数いる。私は順張りが好きである。とはいっても、ただの流行に過敏なだけかもしれないが、なんて言いつつ、投資信託は警戒しているため資産の1割未満しか入れていない。資産の1割とは非常に少ないが、確かに、怖かったりする。
外国にも口座があるため、そちらにもある程度資金を入れてはいるものの、米ドルでは持っていない。ユーロでも、スイスフランでもない。インド人街にあるゴールドショップはSBI証券の金取引パネルで買う価格よりも圧倒的に悪いレートだったのを思い出したりしつつ、金価格の値上がりに肩を落とす今日であった。