著者 マイケル・W・コベル
翻訳者 杉山俊伍
監訳者 盛岩外四
発行所 FPO
ページ数 403
分類 投資エッセイ
投資におけるトレンドフォローの伝道師が、トレンドフォローをしなければならない理由を書きまくった本。59の章に分かれており、どこから読んでもいいようになっています。読者によっては、有用な内容はあちこちに分散しています。投資手法の解説ではないので、分類としては投資エッセイとしました。
上がったときに買い、下がったときに売ることです。(逆もあり)
投資の格言に、「頭と尻尾はくれてやれ」というものがあります。
投資家の心理としては「最安値で買い、最高値で売りたい」ものですが、底値で買って天井で売ることはほんど不可能で失敗しがちです。買うときも売るときも上下は少し残したほうがいいという考えです。
---- auカブコム証券 金融/証券用語集より
これはまさにトレンドフォローを行った結果です。最安値、最高値など誰にもわかりません。わかっているのは、過去・現在の価格だけです。いつ買うかは上がってから、いつ売るかは下がってからというのが理にかなっています。
予測はできないということと、ファンダメンタルズを調べてもしょうがないということが強調されています。バイ・アンド・ホールドも否定しており、読み手によっては反感を抱くかもしれません。
私は自作botはトレンドフォローで動くものを開発していますが、あまりうまく儲けられないので自信を失っていました。でもこの本を読んで、もっとトレンドフォローを突き詰める気が起きました。
本書を読んで、私の手法を改良しました。私が使っている時間枠は5分足です。売買のタイミングは、ボリンジャーバンドの+-2σで測っています。+2σ以上で買い、-2σ以下で売りです。 --- (a)
(a)だけだと、けっこう頻繁にエントリーされます。ダマシが多いので、損切りでコツコツ損失が積み上がってしまいます。そこで(a)に以下の条件を加えました。
(b) (a)かつ、sklearnのLinearRegressionを使い、終値を線形回帰してプロットしたときに傾き(一次関数y=ax+bのaが傾き)を調べ、プラスのとき買いエントリー、マイナスのとき売りエントリー
(c) (a)かつ、MACDが反応したときエントリー
(d) ある売買後の1時間以内は次の売買を行わない
(e) (a)かつバンド幅(+2σと-2σの差分)÷ATRが8以上でエントリー
これだと、あまりエントリーされなくなり、精神衛生上も良いです。もっと頻繁にエントリーして欲しい人は、8をもう少し小さい値にしてみてください。7.5か7でもいいかもしれません。ただし、これはbitFlyer Lightningに最適化されている値ですので、皆さんの取引所・銘柄によって適切に変えてください。
以上