書名 散り花
著者 中上竜志
発行 日経BP
ページ数 335
ジャンル 格闘・スポーツ
立花 ジャパンプロレスの中堅レスラー。30代。ヒール気質。
里子 立花の恋人。献身的に立花の面倒を見る。
森 立花の同期。立花との試合中のケガで引退、トレーナーをしている。
三島 立花の同期。ジャパンのヘビー級チャンピオン。(故・橋本真也がモデル)
新田 ジャパンの現場監督兼、トップレスラー。
ジャパンプロレスで将来を嘱望された三羽烏の立花、森、三島。彼らは同じ日に入門した同期である。しかし立花は森との試合中、森に大けがを負わせてしまう。それにより森は引退することとなった。それ以来、立花は鬱屈とし、中堅に成り下がってしまう。引退を考え始める立花。辞めて里子と結婚するか。しかしまだやりきっていないとの想いもあるのだった。
現場監督の新田に、売り出し中の若手に試合で負けるよう指示された立花は、指示を無視して勝ってしまう。そこから、立花は立花を潰そうとする新田の刺客に襲われ続ける。しかし、刺客を撃退することで、立花の人気は急上昇する。ついには、新田をも退ける。
満身創痍の立花。ついにチャンピオンの三島とのタイトルマッチが組まれる。お互い、全身全霊をかけて戦う。試合終了間際、立花は意識を失う。はたして、結果は。
私はプロレスが好きなので、興味を持って読みました。場面や動きが目の前に浮かぶような描写で、すらすらと読めて面白かったです。あらすじには書きませんでしたが、業界再編の話も絡めてあり、リアリティがあります。プロレスの歴史は、団体が分かれたりくっついたりを繰り返してきた過去があるためです。
著者は漢字にこだわりがあるようです。毀す(こわす)、躰(からだ)など。読みづらいです。無頼やハードボイルドの感じを出したかったのかもしれませんが、変なところにこだわらないでストーリーに集中した方がいいと思いました。
以上