東京レインボーブライド(TOKYO RAINBOW PRIDE)2023のプライドフェスティバル&プライドパレードが2023年4月22日と4月23日に代々木公園などで開催されました。TOKYO RAINBOW PRIDE 2023のテーマは「変わるまで、続ける」です。
プライドパレードはLGBTQなど性的マイノリティーの権利を求める社会運動の場です。出発点は警察の弾圧への抗議活動です。米国ニューヨークで1969年に警察がゲイバーStonewall Innを弾圧し、それに抗議したStonewall暴動が起きました。翌1970年に暴動発生一周年を記念するデモンストレーションが米国各地で行われ、それがプライドパレードとなりました。
TOKYO RAINBOW PRIDE 2023は祝祭的雰囲気があります。パレードは沿道から応援や歓声があり、昭和のデモとは大きくイメージが異なります。平和デモもサウンドカーを出すなど工夫していますが、沿道からの応援という点では学ぶところがあるでしょう。
しかし、残念な点としてパレードとホストクラブの宣伝トラックが並走する状態があり、間違った印象を与えかねないことです。東京都は宣伝トラックを規制しますが、宣伝トラックは所沢ナンバーなど都外のナンバーを使い、脱法的に走らせています。
祝祭的雰囲気のあるTOKYO RAINBOW PRIDE 2023も本質は権利を求める場です。何人かのパレード参加者は「同性婚の選択肢を」と書かれたプラカードを掲げていました。日本では同性婚を行政に認めさせる「結婚の自由をすべての人に」訴訟が全国各地で起こされています。
別の参加者は「何で男はネクタイなの?」とのプラカードを掲げていました。性的マイノリティーでなくても、ネクタイ着用を当然視されて要求されることには疑問があります。性的マイノリティーの権利は性的マイノリティーだけの特別なものではなく、普遍性があります。
代々木公園では多くの企業や団体がブースを出していました。NHKもブースを出しています。「どーもくん」が虹色になっています。ハートネットTVなど生の多様性について発信する番組を紹介しています。大河ドラマを紹介しても良かったと思います。
大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第39回「穏やかな一日」では源実朝の切ない恋心を描きました。『どうする家康』第10回「側室をどうする!」では女性の性的マイノリティーを描きました。パレードと同日に放送された第15回「姉川でどうする!」では井伊直政が女装男子として登場しました。
『鎌倉殿の13人』第39回「穏やかな一日」割れて砕けて裂けて散った恋心
『どうする家康』第10回「側室をどうする!」側室オーディション
『どうする家康』第15回「姉川でどうする!」逆主人公補正
プライドフェスティバル会場の代々木公園は大勢の人が集まり、歩くことも大変でした。飲食ブースはどこも大行列でした。もっと広い会場で開催した方が良いとも思いますが、外部にアピールする場という視点が重要なのでしょう。