2023年温泉納めは東京都文京区にある東京ドームシティのSpa LaQua(スパ ラクーア)の小石川温泉に浸かりました。温泉の色は琥珀色をしています。その湯が持つ神秘的な雰囲気は、私を歴史の中にいるかのような気分にさせ、湯船に浸かりながら時空を超越する感覚を味わいました。
湯に浸かりながら琥珀色に見入ると、まるで別世界への扉が開かれたような気がしました。歴史の中に溶け込んだような温泉の色合いは、遠い昔の日本の風景を思い起こさせ、温泉の中で古き良き時代への旅に出かけたかのような錯覚を覚えました。
湯船に身を任せながら、過去の時代や人々の営みが温泉の泉源に宿っているのではないかと感じました。この独自の雰囲気が、ただの温泉ではなく、まるで時空を旅する歴史的な冒険への招待状のように感じられました。小石川と言えば日本史知識では江戸幕府が設置した小石川養生所を想起します。小石川温泉という名前だけで健康的な気分になります。
温泉は塩気を含んでいます。まるで海の中にいるような爽快感がありました。身体がほんのり温まりつつ、心地よい刺激を受けます。身体がほんのり温まりながら、塩気が広がる感覚はまさに心地よい刺激。その中で歴史を感じながら自分と向き合う時間は、まさに贅沢で特別なものでした。
Spa LaQuaは東京ドームシティ内の施設として 2003年5月1日に誕生しました。2023年は20周年です。キャラクターのリラックマも20周年でコラボ企画「スパ ラクーアとリラックマ、ごゆるり20年目のおめでとう」を10月25日から12月25日まで開催しました。館内にはリラックマのぬいぐるみがありました。リラックマはプリンが好きで、辛いものは苦手です。そのリラックマに合わせた特別メニューも販売していました。
リラックマはリラックスとクマを掛け合わせています。ダラダラしており、昭和の精神論根性論、ガンバリズムの対極に位置します。温泉とコラボすることに相応しいキャラクターです。
館内のレストラン「よ志のやダイニング」で蟹餡かけうどんを食べました。蟹の風味と出汁のバランスが絶妙です。うどんは、つるつるとした喉越しで、噛むほどに小麦の風味が口いっぱいに広がります。うどんの上には、季節感を感じさせる彩り豊かな具材が添えられていました。これが料理のアクセントとなり、視覚的にも楽しませてくれました。新鮮な野菜や蟹の身が、料理全体のバランスを取りながら、季節の美味しさを引き立てていました。
その後にカニが安価になっているとの報道に接しました(「「この5年で一番の買い」専門店 「ズワイガニ」の値下がり理由とは」テレビ朝日2023年12月29日)。ウクライナを侵略したロシア連邦に対して欧米諸国が経済制裁した結果、ロシア産のカニが売れなくなり、値崩れしました。ここで日本人がロシア連邦からカニを輸入したら、ロシア連邦の外貨稼ぎに貢献してしまいます。Stand With Ukraineに反することになり、複雑な気持ちになります。
ウクライナ侵攻の批判はロシア連邦に
よ志のやダイニングの旧店名は京都高台寺よ志のやであり、同名の旅館に由来します。京創作料理の店ですが、唐揚げやフライドポテトもあります。伊勢かぶせ茶を飲みました。かぶせ茶は覆いを被せて直射日光を遮って育てた茶です。
高台寺は豊臣秀吉の正室北政所(ねね、おね)の寺です。北政所は菅原道真を祭神とする高台寺天満宮を高台寺の鎮守社としました。道真は冤罪で左遷され、怨霊になりました。天神を鎮守としたことは現状に大きな不満を抱えていたことを推測させます。
この不満は正室を蔑ろにして豊臣家を牛耳る淀殿に対するものとの解釈が伝統的です。これに対して近時は豊臣家の天下を奪った徳川家康への不満とする解釈が有力になっています。関ヶ原の合戦では西軍寄りの行動であったとします。
東京ドーム天然温泉Spa LaQua
さよなら天然温泉まねきの湯
湯屋敷孝楽の自家製絶品から揚げ定食