アジア初のDEX(分散型取引所、去中心化交易平台)としてサービスをスタートしている「スタービット(STARBIT🄬、思達比特)」については、以前に記事を書きました。
その運営企業である「スタービットイノベーション(思偉達創新科技)」が、新たなサイトをオープンしたようです。
このサイト、ブロックチェーンの裾野を広げていく興味深いプラットフォームになっていきそうでしたので、少し書き留めておきたいと思います。
(文中の日本語訳はざっくりとした粗訳です。あくまで参考までにご覧ください(^^;)
・Sdabi.com陪你上鏈🄬
・クラウドマイニングサービスの提供
・慈善事業にブロックチェーンを!
・市場の健全な発展とブロックチェーンの未来のために…
台湾の報道機関である中央通訊社が報じた記事によると、スタービットは2018年5月18日に「Sdabi.com陪你上鏈®」という新しいサイトを開設しました。
「Sdabi」というのはたぶん、スタービットの中国語名「思達比特」の「特」を抜いた部分の発音から採った名称だと思います。
日本語的に表現するとすれば、「スタビドットコム」というあたりでしょうか。
そして、「陪你上鏈®」。日本語にするとすれば、「ブロックチェーンの世界におともします」という感じでしょうか。
「陪你」ですから、「あなたに寄り添う」感じで、ブロックチェーン・仮想通貨の世界へと人々が入っていく手助けになるような情報やサービスが用意されています。
「菜鳥專區(ルーキーページ)」や「特約專欄(スペシャルページ)」には、初心者の参考になる情報が掲載されていて、ブロックチェーンや仮想通貨について自ら学んでいくことができるようになっています。
ウェブサイトには以下のようなキャッチコピーが掲載されています。
身為一個初級新手,你不必再手足無措,讓我們幫你打破層層技術的高牆,快速取得一張進入加密貨幣市場的入場券。(初心者だからといって、悩む必要はありません。高く高く積みあがった技術の壁をあなたが打ち破り、少しでも早く仮想通貨市場に入るためのチケットを手に入れられるように、私たちがサポートします)
仮想通貨・ブロックチェーンの裾野を広げていくために、このサイトを開設したという思いが強く感じられますね。
加えて、このウェブサイトは単なる初心者学習サイトにとどまるものではないようです。特に注目されるのが、「挖礦合約」サービスの提供です。
「挖礦合約」というのは、そのまま翻訳するとすれば「マイニングコントラクト」ですが、サービスの内容から考えると、「クラウドマイニング」サービスであるようです。
このサービスでマイニングできるのはイーサリアムで、個人投資として3種類(年3,999台湾元、年9,999台湾元、2年15,999台湾元)と、企業投資として500,000台湾元以上のプランが用意されています。
分散型取引所における取引はハードルが高いと感じる潜在的顧客を、このクラウドマイニングへの投資を入り口にして掘り起こしていこうというビジョンがうかがえます。
とりわけ、台湾の経済紙である『経済日報』が報じた記事によると、このサービスによって若い人たちが投資に関心を持つように育てていこうという意図があるようです。
ここからも、仮想通貨市場の裾野を広げていこうという意図が感じられますね。
「Sdabi.com」の注目ポイントはいろいろありますが、もうひとつ見逃せないのは、「慈善上鏈(慈善をブロックチェーンに)」というページが設けられているところです。
上に挙げた『経済日報』に記事によると、慈善事業をブロックチェーンと結びつけようという取り組みは台湾初のもので、ブロックチェーンを通じて企業と個人を結びつけることによって、透明性と安全性を確保しようと考えられているようです。
スタービット自身もCSR(企業の社会的責任、企業的社會責任)として、児童福祉施設への援助を続けてきているとのことで、ブロックチェーン技術の慈善事業分野への応用もその延長線上にあるようです。
援助を受けている児童福祉施設も、今回のプロジェクトに参加の意向を示しているとのことで、これからの展開が注目されますね。
仮想通貨の取引所を運営する企業として、市場への参加者が増えることは収益に直結するわけですから、スタービットのこうした取り組みはもちろん、企業利益を上げていくためのものでもあるだろうと思います。
ただ、そのための方法が多くの人々へ間口を広げていく形で、しかも「あなたに寄り添う」形で展開されていくということに、文字通りの意味での「企業の社会的責任」を果たそうという考えを感じます。
また、そのためのサービスも、クラウドマイニングや慈善事業との連携など、いろいろな工夫が感じられるものになっているように思います。
仮想通貨・ブロックチェーンにかかわる企業がこうした形でさまざまな取り組みをおこなっていくことで、仮想通貨・ブロックチェーンの可能性がどんどん広がっていくことを実感します。
これまでに記事で取り上げた企業についても、今回のような形で継続して追いかけていきたいと思います!
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