春のキャンプからオープン戦へと移り、これからシーズン開幕戦に向けた選手の見極めが進んでいきます。
そんななか、2019年2月24日に行われた日本ハム×巨人(沖縄セルラースタジアム那覇)の一戦で、今シーズンから日本ハムに加入した王柏融選手と、日本ハムから巨人に移籍して3年目のシーズンを迎える陽岱鋼選手の「直接対決」が実現しました!
「直接対決」といっても、二人とも野手ですから、本当の意味での直接対決ではありません(^_^;)
でも、この記事の見出しに「台湾主要メディア全集結」とありますように、台湾の人々からも熱い注目を浴びている両選手の「対決」は、2019年シーズンのひとつの見どころになっていくはずです。
実際に台湾でも、ほぼすべての「主要メディア」がこの対決の様子を報じています。
パリーグでは王柏融選手、セリーグでは陽岱鋼選手が、台湾出身選手の中心的な存在として活躍していくと思いますが、2019年シーズンの日本プロ野球(NPB)には、彼らを含めて10名の台湾出身選手が在籍しています。
今回は、この10名の台湾出身選手をまとめておきたいと思います!
日本ハムファイターズ、外野手、右投げ左打ち、背番号99
まずは、今年からNPBでプレーすることになった王柏融選手!
以下の日本ハムファイターズの公式ウェブサイトに掲載された入団発表記事に詳細がまとめられていますが、台湾のプロ野球チーム「Lamigoモンキーズ」に在籍した4年間で、打率4割台を2回記録しているという超強打者なんです!
台湾人初の三冠王(打率、本塁打、打点)に輝いたという、台湾のプロ野球の歴史を変えたプレーヤーとして、これまた台湾初の「ポスティング制度」でNPBに移籍し、台湾プロ野球の期待を一身に背負っています。
そうした偉大な選手なのですが、まだ25歳ということでこれからの成長も期待されていますので、「活躍確定!」と太鼓判を押したくなる選手なんです!
苗字から付けられた「大王」というニックネームで親しまれているところなど、選手として愛される要素も持っている大注目の選手です!
読売ジャイアンツ、外野手、右投げ右打ち、背番号2
ジャイアンツの公式ウェブサイトに掲載された過去戦績を見てもらってもわかりますが、ジャイアンツに移籍して3年目。
その前は王柏融選手が加入した日本ハムファイターズに10年間在籍していました。
2010年代の強い日本ハムを支えた中心選手ですが、巨人に移籍してからは怪我やコンディション不良に悩まされたシーズンを送っています。
台湾ではそのビジュアルも相まって、これまでの台湾出身選手の中でも群を抜いて人気があり、台湾のテレビコマーシャルなどにも多く起用されています。
例えば、スマホゲーム「亂世爭霸」のCMは、こんな感じ。
今シーズンは調整も順調ということですので、人気をさらに加速させるような活躍が期待されています!
以下、チームごとに在籍選手を紹介していきます!(選手名のところに、球団公式サイトの選手ページへのリンクを貼っています)
郭俊麟選手:投手、右投げ右打ち、背番号69
呉念庭選手:内野手、右投げ左打ち、背番号39
廖任磊選手:投手、右投げ右打ち、背番号50
2019年シーズンのNPBのチームの中では最も多くの台湾出身選手が在籍している埼玉西武ですが、その中でも郭俊麟選手は5年目のシーズンを迎えます。
先発タイプで長いイニングを投げることができますが、一軍ではなかなか結果を出すことができないシーズンが続いていました。
2017年には故障も経験し、長いあいだ一軍で投げられない時期が続いていましたが、2018年終盤に一軍登板し勝ち星も挙げ、今年の飛躍が期待されています。
その郭俊麟選手が在籍する西武に、同じく投手として今シーズンから加入した廖任磊選手は、2017年ドラフトで巨人に7位で指名された注目の選手でした。
2メートルを超える身長から投げ下ろす150km超のストレートが自慢のピッチャーですが、巨人在籍時は一軍登板の機会がありませんでした。
今シーズンから西武に在籍し、主に中継ぎとしての活躍が期待されていますので、郭俊麟選手から廖任磊選手への「台湾継投」が見られるかもしれません!
他方、呉念庭選手は台湾出身選手としては珍しい内野手、しかも「内野守備の要」と言われるショートを守るプレーヤーとして奮闘しています。
呉念庭選手は2016年から西武に在籍していますが、2017年に源田壮亮選手というスーパールーキーが加入し、西武のショート=源田というイメージが定着するなかで、年々、一軍の出場機会が減っています。
今は、源田選手が怪我をしてしまった時の代役としての活躍が期待されるポジションだと言えますが、そうしたきっかけから一気にレギュラーへと駆け上っていく可能性もありますので、注目していきたいと思います!
チェン・グァンユウ選手:投手、左投げ左打ち、背番号49
李杜軒選手:内野手、右投げ右打ち、背番号67
千葉ロッテには2名の台湾出身選手が在籍していますが、なかでも、今年で9年目のシーズンを迎えるチェン・グァンユウ(陳冠宇)選手は、現在のNPBに在籍する台湾出身選手の中ではベテランの域に入ってきているピッチャーです。
2011年から14年まで在籍した横浜では結果を出すことができませんでしたが、2015年に千葉ロッテに移籍してからは先発の一角を担うピッチャーとして成長しました。
ここ2年ほどは先発と中継ぎ、とりわけロングリリーフができるピッチャーとして独自のポジションを確立しつつあります。
チェン選手は少しずつベテランらしいポジションを獲得しようとしていますが、もう一人の李杜軒選手も実は、NPBの在籍が長いベテラン選手のひとりです。
李杜軒選手は2007年ドラフトで福岡ソフトバンクホークスに入団し、2016年までの10年間、ホークスに在籍していました。
ただ、選手層の厚いホークスではなかなか活躍の場を得ることができず、2016年に戦力外となってからは台湾のプロ野球チーム「富邦ガーディアンズ」に在籍し、2018年から千葉ロッテマリーンズに在籍しています。
千葉ロッテでは代打としての役割が期待されているようですが、長距離バッターとしてレギュラー定着をしてほしいなと期待しています!
東北楽天ゴールデンイーグルスとオリックスバファローズには、それぞれ1名の台湾出身選手が在籍しています。
宋家豪選手:投手、右投げ左打ち、背番号43
張奕選手:投手、右投げ右打ち、背番号122
2016年に育成契約で楽天に入団した宋家豪選手は、2017年シーズンに二軍で中継ぎピッチャーとして実績を積んで、支配下選手契約を結んだ選手です。
2018年シーズンには中継ぎを中心に抑えもできるピッチャーとして一軍に定着し、今シーズンの飛躍が期待されています。
また、宋家豪選手と同じ育成契約で2017年にオリックスバファローズに入団した張奕選手は、もともと外野手でしたが2018年シーズン途中に投手に転向した選手です。
まだ一軍登録の経験はありませんが、育成契約も3年目ですし、投手陣が手薄なオリックスの中で活躍する余地は十分になると思います!
そして、わが阪神タイガースにも台湾出身選手が在籍しています!
2018年に入団し、今年で2年目のシーズンを迎える呂彦青選手です!
呂彦青選手:投手、左投げ左打ち、背番号26
昨シーズンは一軍での登板はありませんでしたが、2年続けて育成契約ではなく支配下登録選手としての契約を継続しているのは、球団としての期待が表れているといえます。
しかも、今シーズンから一軍監督に就任した矢野燿大監督の下で、2018年の二軍シーズンを戦った選手ということで、一軍起用の機会もあるのではないかと思っています。
「左腕投手王国」であるタイガースの強力中継ぎ陣に割って入るのはなかなか難しいと思いますが、一軍での活躍を見たいピッチャーのひとりです!
以上、10名の台湾出身選手は、それぞれに個性的な特徴を持っていて、それぞれのチームでの活躍が期待できる選手ばかりです!
冒頭に挙げた王柏融選手と陽岱鋼選手は注目を集めると思いますが、他の選手も一軍で活躍が期待されていますので、ぜひ応援をよろしくお願いします!
以上、いちタイガースファンからのお願いでした!