
本日の旅の目的地は、遠野。
静かな山あいの町へと向かうべく、まず新幹線で盛岡を発ち、新花巻へと移動しました。








そこから在来線に乗り換え、のどかな風景の中をゆっくりと進み、遠野の駅へと辿り着きました。



駅前でタクシーを拾い、伝承園へと向かいます。車内では運転手さんと、「カッパを釣りに行かれるのですか?」といった軽妙なやりとりがあり、早くも遠野らしい空気に包まれます。


伝承園では、二匹の看板猫が出迎えてくれました。どちらも人懐っこく、まるで飼い猫というか、長年の友のように足もとにすり寄ってきます。







土産コーナーでは、ユーモラスな「カッパ捕獲許可証」を購入。これで私も、カッパ釣りの正規の許可を得たことになります。



その足で、カッパ淵へと向かいました。常堅寺という由緒ある寺の境内を抜けて行くと、入口では厳かな仁王像が静かに立ち、訪問者を迎えてくれます。
賽銭箱の左右にはカッパの像が置かれ、その頭には、そっと賽銭が供えられていました。
さらに奥へ進むと、小さな清流が現れます。そこが、かの有名なカッパ淵でした。




岸には釣り竿がいくつも立てかけられており、その先にはきゅうりが結ばれています。ひときわ長く、岩にしっかりと固定された竿には、「名人専用」と札がかかっておりました。

残念ながらカッパの姿は見られませんでしたが、かわりに一羽の白鳥が水面を漂っておりました。しばらく眺めていると、静かに羽ばたき、空へと舞い上がっていきました。

その後は、先ほどの運転手さんに再び連絡し、迎えに来てもらって遠野市立博物館へと向かいます。車内では、「カッパは釣れましたか?」と、再び微笑ましい会話が交わされました。
博物館では、かつて人々の暮らしを支えた農具の数々や、遠野の民俗にまつわる資料をじっくりと見学しました。




隣接する南部神社にも立ち寄り、七福神の像に旅の無事を祈ります。



帰路は徒歩で遠野駅まで戻り、在来線で新釜石へ。そこから新幹線に乗り換えて、再び盛岡の地へと戻りました。



夜は「じょ居」という居酒屋を訪れ、地酒を片手に、遠野の名物料理を堪能します。
「ばくらい」という、ホヤを使った酒肴や、ジンギスカン、そして「ひっつみ」と呼ばれる、すいとんに似た郷土の味。たっぷりの野菜とともに、身体にやさしく染み渡る料理でした。




テレビでは相撲が流れ、店内には穏やかな夜のひとときが漂っていました。
食後、野菜ジュースやリポビタンDとか、無糖のミルクコーヒーなどを買い求め、静かに宿の部屋へと戻りました。
遠野の余韻を胸に、本日はこれでおわり。
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