あけましておめでとうございます
みなさんは今まで和服を着たことは何回ありますか?(浴衣も含む)
私は覚えているだけで28回でした。
そのうち半分近くは和服の着付けを習った時に着た回数ですけどね。
ちょうどお正月や成人式で和装の人を目にすることが多い時期なので、和服に関する話題で一年を始めたいと思います。
クイズ形式にしたので、皆さんも答えを考えてみてください!
1、成人式のレンタル振袖商戦はいつから始まる?
1月12日は成人式ですね。
成人式では多くの女性が振袖を着用しますが、大多数の新成人はレンタルショップの振袖を利用しています。
そこで、着物業界も新成人に売り込みをかけるわけですが、いつ頃から振袖商戦が始まるのか知っていますか?(振袖レンタル事情については地域により異なることがあります)
つまり早い人は成人式の2年近く前には振袖をレンタルするのです。
私が若い頃は一つ上の人達の成人式が終わったら自分の式の準備を考える感じだったのですが、今は大多数の人が式の一年前にはレンタル契約を終えていると知り驚きました。
女子は高校卒業と同時に振袖レンタルショップや呉服店から振袖のカタログが送付されてくるようになります。
下の写真は知り合いのA子さんとB子さんにそれぞれ送られてきたカタログです。
3月初めにカタログが郵送されてくるので、気合いの入っている人はカタログが到着するやいなや中をチェックし、気に入った新作があれば即予約するそうです。
振袖のデザインはすべて一点もののため早い者勝ちなのです。
デザインはすべて一点物と書きましたが、正確には『成人式会場が一緒になる地域内では同じデザインの振袖を貸さない』です。
式に参加した人が自分と同じ振袖の人に遭遇しないよう、ショップが配慮しているとのことでした。
そういえば、少数ながら紋付袴で参加する男性もいますが、皆さん色がかぶっていませんね。
男性も一つの地域では同じような色が重ならないよう配慮されているのでしょうか。
それとも、仲間内で「おれは赤を着るから」「じゃあオレ黄色にするわ」などと調整しているのでしょうか?気になります。
2、着崩れしないために必須の“日用品”とは?
和服は、着付けをした時のきれいな形を保つために様々な小物が用意されています。
・帯が平らな形を保つように帯の内側に入れる帯板
・襟がきれいな曲線になるように、肌襦袢の襟の中に入れる襟芯
・襟がはだけて着崩れしないように襟をクリップで止めるコーリンベルト …などなど。
しかし、着崩れを防ぐために最も大事なことは体型補正でしょう。
和服は真っ直ぐな布を体に巻き付けて着るものなので、着用する人の体型が太さが一定の丸太のようであれば、帯で均等に締め付けることができ着崩れしにくくなります。
そのため、体の凹凸が激しい女性は着物を着る前に体型を丸太に近づける工夫をしなければなりません。
この体型補正の時に大活躍する日用品があります。
どの家庭にも必ずある物なのですが、一体何でしょう?
簡単すぎる質問でしたね!
腰のくびれをなくすために体にタオルを巻くのですが、何本くらいのフェイスタオルを使うと思いますか?
平均的な体型の人で3~5本使います。
バスタオルを使う人もいます。
タオルだけでなく、腰パットや和装用の「胸を平らにするためのブラジャー」なども使って『寸胴体型』を作って行きます。
綺麗に着付けた和服の下には大量のタオルやパット類が隠れているのです。
※男性用の体型補正用品もあります
さて、ここまでは最近成人式を迎えた人や、よく和装をする方には簡単すぎましたので、最後はあまり知られていないのでは?という事柄について質問します。
3、襦袢(じゅばん)は、もともと何語だった?
和装の下着にあたる襦袢は、その昔外国から伝わってきた衣裳でした。
その衣装のポルトガル語名『ジバン』が日本でも使われるようになり、今の『じゅばん』になったそうです。
ただし、この『ジバン』という衣裳は別の地域からポルトガルに伝わったものなので、オリジナルの名前はポルトガル語ではなく別の外国語なのです。
ややこしい説明になりましたが、
元々の名前『Jubbeh』がポルトガルに伝わって『ジバン』になり、それが日本に伝わって『じゅばん』になったということです。
では、大元の『Jubbeh』は一体何語でしょう?
…と言われても、なんのヒントもないと困りますよね。
実は、大きなヒントが私の過去記事にあるのです!
上の記事、読んでくれましたか?「いいね」押してくれていいのよ? 笑
読んだ方にはもう答がわかりましたよね。
私の漫画で紹介したモロッコの民族衣装も『Jubbeh』(の一つ)です。
この『Jubbeh』はモロッコだけでなく広くアラビア半島からマグレブ地域までのイスラム圏で着られている伝統的な衣装です。
地域によって多少形が違いますので、モロッコのものはフードがついていますが、他の国ではフードなしのものもあります。
『Jubbeh』は「袖の広い上着」という意味のアラビア語なのです。
ちなみに「長襦袢、肌襦袢」をあまり唇を動かさず尻上がり気味のイントネーションで言うとフランス語っぽくなりますので、試しにやってみて下さいね。
それでは、2020年もどうぞよろしくお願い申し上げます!