もずくです。
ALIS Users Meetup@名古屋の企画で今から「好きな映画」について90分で書きますよ。
なのに雑談で10分くらい過ぎてしまいました~
隣でマルコさんが延々と金融庁のパブコメについて語っています。コスモスさんもノートPC閉じたままだし、このノイズの中で、kazさんと私がどこまで記事を書けるのか!!
さて、本題に入って、私の好きな映画は…
です。
映画が1996年公開と古めなので、画像を引用しようとしたらオフィシャルサイトがありませんでした。Amazonプライムにもありません…
https://www.netflix.com/jp-en/title/329423?source=35
Netflixにありました。
イギリスの映画で、タイトルのとおりブラスバンド(バンドマンたち)の映画です。
原題は「Brassed Off(うんざりさせられる)」ということで、ただのブラスバンドの映画ではなく、1980年中頃の炭鉱ストライキの社会問題を扱っています。
なのでストーリーはやや重めなのですが、イギリス映画らしいブラックコメディにまとめられています。一応、恋愛要素もあります。
全く主役感のない主演は、スターウォーズのオビ=ワンで有名なユアン・マクレガー。
ユアン・マクレガーは同じ年に『トレイン・スポッティング』でも主演しています。『トレイン・スポッティング』はイギリスのドラッグやマフィアの問題を扱った彼の出世作で、なかなかオススメです(パッケージは見たことある!という人も多いかも)。
細かいストーリーはWikipediaを参考にしてください(時間ない)
記事を読み進めていただくために必要そうなところだけ箇条書きで挙げておくと、
・イギリスの炭坑町にあるブラスバンド(炭坑夫で構成されている)が全英ブラスバンド選手権での優勝を悲願としている
・石炭から石油にエネルギー源が移って次々と炭坑が閉鎖されており、この町も閉鎖するかどうかの調査(町の人たちの投票)が行われている
・この町出身の調査員(ヒロイン)が町にやってきてブラスバンドに参加する→主人公と恋仲に
・ブラスバンド選手権の準決勝を勝ち抜くも、その間に炭坑の閉鎖が決まってしまう
・ヒロインが調査員であることがバレたり、賭けで楽器を売ってしまう人が出てきたり、炭坑夫の事情を一顧だにしない指揮者のダニーとバンドマンたちのすれ違いなど、色々とあってブラスバンド解散の危機
・そんなとき、指揮者のダニーが倒れてしまう
・倒れたダニーのために心がバラバラになっていたバンドマンたちが一致団結し、ブラスバンド選手権の決勝戦に参加して優勝する
という感じです。
私、頑固親父モノに弱いんですよね。
この話も頑固親父モノです。指揮者が頑固親父なんです。
自分たちの働く炭坑が閉鎖されるかどうかでブラスバンドどころではないバンドマンたちと、ブラスバンド選手権に優勝することだけが大事な指揮者ダニーの間の亀裂。
でも最後にはみんなダニーのためにブラスバンドを再結成して選手権に参加し、炭坑に無関心だったようにみえたダニーも受賞コメントで炭坑閉鎖についての思い(不満)を熱く訴えかけます。
そして最後、帰りのバスで「威風堂々」の合唱。
私は背景設定がしっかりしているものが好きなのですが、歴史モノとか実話ベースの映画ってしっかりしているのが多いんですよね。
で、この『ブラス!』も実話ベースなんです。
舞台であるグリムリーのモデルは、実際に南ヨークシャーにある炭鉱町のグライムソープである。本作のストーリーはグライムソープ・コリアリー・バンドにまつわる実話を元にしている。グライムソープ炭鉱の閉鎖が決定した1992年、同バンドは全英ブラスバンド選手権に出場し、鬼気迫る演奏を披露して優勝した。
(Wikipediaより)
自分たちの仕事が無くなってしまった年に優勝するってすごいですよね。そりゃ鬼気も迫るわ…
この映画を楽しむには、1980~90年代の炭坑閉鎖や炭坑ストライキについての知識があるといいと思います。
この映画に限らず、芯のある良い映画って戦争や社会問題を扱ったものが多いので、映画を観る前に少し調べてみるといいですね。日本語のメディアばかりみていると情報が偏ってしまいがちですが、英語でニュースやSNSを読むほどではない…という人には海外の映画を観るのがよいかもしれません。
何を観ればよいか迷う人は、アカデミー外国語映画賞の受賞作品やノミネート作品から攻めるとよいでしょう → 私の分身であるOJKのお薦めの映画
ちなみに、炭坑ストライキに関する映画としては『リトル・ダンサー』が有名ですが、頑固親父モノに弱い人は迷うことなく『ブラス!』ですね。
リトル・ダンサーにはリトルなダンサーしか出てきませんから。