交通事故の初公判　同性パートナーは遺族として認めない

みなさんこんばんは。

本日はこんなニュースが飛び込んできたので共有したいと思います。

https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000312336.html

同性パートナーは「遺族」ではない。交通事故の初公判への出廷、遺族としては認められず。

先日、今年の2月にクレーン車に女性がひかれて死亡した事故の初公判が開かれました。

亡くなった女性のパートナーは同性の女性。

裁判所は、パートナーの女性が「遺族」として法廷に立つことを認めませんでした。

もし、遺族としての出廷が認められれば、被告人質問や意見陳述といったように、裁判そのものに参加することができます。

パートナーが亡くなった裁判に参加できないというのは、なにより辛いことですよね。

公の場で亡くなったパートナーへの思いを語ることができないのです。

では、なぜ認められなかったのか？

そもそも「遺族」とはなんぞやって話です。

遺族というのは、「亡くなった方の親族」を指します。

たとえば、親が亡くなったのであれば子どもは遺族ですし、その両親、兄弟なんかも、すべて遺族と言えるでしょう。

ただ、一般的には、死亡時に亡くなった方と一緒に生計を維持していた者とすることが多くなっていますね。

であれば、生計を共にしていたなら遺族なのでは？といった疑問も生じますよ。

今回亡くなった女性には、同性のパートナーがいて、もちろん生計も共にしていました。

しかし、日本の法律は同性婚を認めていないため、法的には「親族」とはみなされません。

もし、親族として法廷に立つ方法があるとしたら、「養子縁組」をしていることですね。

とはいえ、養子縁組というのは、法律上の「親子関係を認める制度」であって、「婚姻を認める制度」ではありません。

同性のパートナーという関係性において、親と子の関係性を結ぶ養子縁組をすることに違和感がある方は多いのが現実です。

しかし、同性パートナーがいる方にとって、養子縁組は重要な問題です。

今回は、後半への出廷が問題となっていますが、同性のパートナーの場合、養子縁組をしていないと「相続人」になれない、といった問題があります。

昨今においては、各自治体が実施している「パートナーシップ宣誓制度」なんてのもありますが、これはなにかしらの法的効力を発生させるものではありません。

同性婚についてはたびたび話題に上がっており、世論調査によると6割が賛成しているとのこと。

しかし、政府はあまり前向きには考えていないように見られますね。

今回の件を受けて、今後どうなっていくのか。

まだわかりませんが、動向を見守りたいと思います。

それでは本日はこの辺で。