こんにちは!ぴゅーぱです!
今日は仮想通貨を考えるうえで重要な「Fungibility」という単語について解説していきます。
日本語だと「代替可能性」とか「代替性」と訳されます。(ちなみに代替の読みは「だいたい」だよ!注意!)
全く同一のものでなくても同じ種類のものであれば替えがきく場合、それは代替性を持っています。例えば金銭や穀物などが代替性を持っているといわれています。
図解でみてみましょう。
<図解でわかるFungibility>
同じ値段の時計だとしても帰ってきたものが貸したものと違うのは許せないですよね。
例で示した通り法定通貨は基本的にFungibleです。
エラーコインや旧通貨にプレミアがついたり一部例外はありますが・・・
通貨の三大機能のひとつ「価値をはかる基準」を満たすには一般的にFungibleである必要があると考えられています。
では仮想通貨はFungibleなのか。
ここでひとつ年初に世界を騒がせたNEM流失事件について考えてみましょう。
事件の概要はみなさんご存知の通りですが、事件勃発直後のホワイトハッカーの動きを覚えているでしょうか。
日本人のminarinさんが犯人のアドレスに
「coincheck_stolen_funds_do_not_accept_trades:owner_of_this_account_is_hacker」
という名前の独自トークンを送り、資金の移動先にも同じトークンが送られるように設定しました。このトークンを動かすためのFeeを犯人は持っていないためホワイトハッカーは流失NEMの追跡を可能にしました。
仮想通貨らしい追跡劇ですが、一部批判もありました。
このトークンを送られたアドレスが所持しているNEMは他のものに比べて大きく価値が下がる可能性があり、それが目に見える形となってしまっていることが批判を集めたのです。
一部では「うんこ付きNEM」などと揶揄されていましたが、これは盗難されたNEMが著しくFungibilityを失ったことからの批判ということがわかります。
ビットコインも同様にすべてのトランザクションを追跡できる(トレーサビリティといいます)ので、いつ生まれてどのような経路を辿ってきたかを調べることができます。もしかしたら、いまあなたが所持しているビットコインが昔麻薬取引に使われていて、そのことがトランザクション履歴から判明するかもしれません。したがって一般的な仮想通貨はあまりFungibleではないことが分かると思います。
先ほど「一般的な仮想通貨」という表現をしましたが、匿名通貨ではどうでしょう。それぞれアルゴリズムは違えど、匿名通貨はその性質上送金履歴が追跡しにくくなっています。
匿名通貨はプライバシーの保護だけではなくFungibilityという大きな特徴も持っていることになります。
それゆえマネーロンダリングに利用されるのではないかという懸念が規制を呼ぶわけで、日本の方針のもとで考えると高いFungibilityは諸刃の剣ともいえそうです。
匿名通貨Zcash(ZEC)の「ゼロ知識証明」について解説してみる
あえてFungibleを目指さないというのもひとつの魅力。
イーサリアムのトークン規格に「ERC721」というものがあります。
ERC20やERC223と大きく異なる点が「Non-Fungible Token」を扱うことができる点です。
猫を育てる有名なDappsゲーム「CryptoKitties」で使われているトークンもERC721規格のものです。それぞれの猫は個性をもっていて代替不可能なものなのでNon-Fungible Tokenが適当であることが分かると思います。
このようにDappsとNon-Fungibleは相性が良いのです。
いかがでしたでしょうか。少しでもFungibilityの概念について理解が深まれば嬉しいです。
私もALISでNon-Fungibleな存在を目指したいものです。
では、次の記事でお会いしましょう!
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