マイペースで恐縮ですが、久しぶりに書きたいことができたので。
皆さんはこの記事をご覧になりましたか?
記事のタイトルには多少の悪意があるようにも伺えます(新聞社の特性も影響しているとは思いますが)。が、それにしてもガックリきました。はんこ議連会長がIT担当相兼務だと聞いてイヤイヤイヤとは思ってましたが、まさかここまで具体的に駄目だとは思いませんでした。
〜〜〜〜〜〜記事から引用〜〜〜〜〜〜
日本の「はんこ文化」がテレワーク(在宅勤務)の妨げになっているとの指摘について「民・民の取引で支障になっているケースが多い」との認識を示した。ただ具体的な対応策については「民間で話し合ってもらうしかない」と述べるにとどめた。
役所の届け出はデジタル化が進んでおり、「役所との関係ではそういう問題は起きない」と説明。「しょせんは民・民の話だ」と語った。
〜〜〜〜〜〜引用ここまで〜〜〜〜〜〜
わざわざ説明が必要だとも思いませんが、どう考えてもデジタル化が進んでいないのは 役所>民間 だと思います。はんこ文化だけ取り上げる気はありませんが、そもそも証明書類に対して電子化ができていません。
もしそうでないなら、なぜ役所へ行って(もしくはコンビニへ行って)紙で受け取ったものをPDF化して勤務先へ提出することになるのか。
(そういえば前の職場ではどうしようもないはんこ文化で、「ペーパーレスだ!」と言いながら、印刷した紙にはんこを押してPDF化して提出させられていました。嫌な思い出です)
「しょせん」は、ググると以下のように出てきます。
《多く否定的な語を伴って》 《副》結果として行き着くところは。結局は。
「結局は」という表現が出るということは、紆余曲折有りながらも、結果的には民間の話だよと言っているということになります。
何が紆余曲折なのか。特にこの会話者二人だけしかわからないエピソードがあるわけでは有りませんから、誰も知らないような紆余曲折はありません(まあそもそも公的な場で会話しているのですから「紆余曲折」は社会的な意味での「紆余曲折」であるに決まっていますが)。つまりこれは記者の指摘やそれ以前からの議題に対して「まあ、なんだかんだ言われているけれど」という意図です。
具体的にはこうです。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
IT相への就任当時から「はんこ議連会長」であることを指摘されてきたが、今回まさにその”はんこ文化”がテレワーク普及の妨げになっていることを指摘された。その矛盾について色々言われている(言われてきた)けれど、結局それは民間で解決する話だと考えている。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
これは私がオリジナルで書いた文章ですが、そう原文から離れていませんし「いやいやいや、そういう意図での発話ではない」と撤回されるほどの差異は無いでしょう。(むしろ怪しい部分があれば指摘いただきたいくらいです)
さて、そういえばIT担当相とは何なのか。一応確認してみましょう。
ホームページがありますのでご参照ください。
〜〜〜〜〜〜記事から引用〜〜〜〜〜〜
高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT総合戦略本部)の事務局の役割を果たすとともに、ITの活用による国民の利便性の向上及び行政運営の改善に係る総合調整等を行っています。
〜〜〜〜〜〜引用ここまで〜〜〜〜〜〜
太字とした部分に注目してほしいのですが、彼らは「ITを活用して国民の利便性を向上」することを行っていると書いています。
(※この文章だと判別しにくいためやや意図的に解釈していますが、やろうと思えば「”利便性の向上”にかかる総合調整」のみを行っていると捉えることも可能です。まあだとするとこの組織はただの手続組織であり意思はないはずなので、以前の竹本氏の発言「(はんことITが)共に栄えるためにはどうすればいいかということに知恵を絞っていきたい」の内容と齟齬が生じます。ITを栄えるためにも知恵を絞っているわけですので、ここは上述のように解釈可能と判断しておきます)
つまり、
ITを活用して国民の利便性を向上したい組織が、民間でのはんこ文化を撤廃したり改善したりしてテレワークを推進することを試みずに「民間で話し合ってもらうしかない」と発言したんです。
挙げ句、記者は公/民を区別せずに指摘したのにも関わらず、わざわざ「役所は問題ない」と引っ張り出して発言。まるで自分は関係ないかのように発言して逃げた。
私にはそう見えました。
投票できる野党が全く無いため「投票したとしても自民党(選挙には行くけど棄権することも有)」のような選挙を経てきましたが、私はこの報道を見て決意しました。
今後一切、IT担当相(もしくはなりうる人材)が与党に居ない限りにおいて、一切の有効投票を行わないことにします。
皆さんはどう考えますか?
おわり