私は現在、けーこす先生がHiÐΞで連載しているマガジン『文系オヤジ降臨~まだ唱えてるぞ!オイラの『評価経済論』』の簡易版を作成しています。
(二次使用については、けーこす先生よりご了承頂いています)
ここALISでもけーこす先生は「まとめ記事」を書いておられますので、そちらをまとめた簡易版も合わせてALISの方にも書き残しておきたいと思います。
けーこす先生の元記事は以下です。
そこで16文にまとめてかつ、図を添えてわかりやすく解説されていますが。
これをさらにまとめて、わかりやすく図に表そうとしたのが今回の記事です。
①~⑯までの元の文は上記リンク先をご確認頂くとして、以下のようにまとめることができます。
~~ここから~~
①~③国力を比べる時は戦争時のみ「軍事力」になりますが、平時は「経済力」または「生産力」です。
②~⑤平時に「生産力」を用いるのは産業革命以前であり、以降は「経済力」になります(が、日本の場合は鎖国をしていたので明治維新以降が「経済力」です)。
④~⑧日本で平時に「生産力」を用いるのは江戸時代までの「石高」ですが、それは「生産者がどれだけ穀物を生産したか?」という供給側のみの話で、当時から「生産過剰となれば価格が下がる」ということは知られていました(が、それを意識せざるを得なくなったのは明治維新以降です)。
⑦~⑨日本で明治維新以降に起きたこのことは、世界では産業革命以降に起きており、その産業革命で食糧以外の商品も大量生産されるようになりました。
⑩~⑫一般的に食糧以外の商品は生産が過剰になると、大きく価格が下がりますので(価格弾力性)、今までのように生産力=経済力とは言えなくなりました(生産力が乏しい時代は全力で生産しても価格が下がらないので生産力=経済力と言えた)。
⑬~⑯そのため経済力を測るには需要側(買い手)の都合も考えなければならなくなり、新たにできた指標が今日まで使用されているGDPなのですが、あれから時代を経た現在では何故か社会問題が深刻化しています。
~~ここまで~~
これをまとめて図に表すと、以下のようになります。
書きたかったことは以上ですが、補足します。
産業革命とはどういうものなのかについて、以下。
「生産活動の中心が「農業」から「工業」へ移ったことで生じた社会の大きな変化のこと」(NHK高校講座)
「手工業から近代的工業に移る時の、産業上の大きな変化。これを経て資本主義経済が確立する」(Oxford Languages)
「18世紀中頃から19世紀初頭まで、イギリスに始まる機械制工場と蒸気力の利用を中心とした技術革新とそれに伴う社会の変化」(世界史の窓様)
詳しく知りたい方は世界史の窓様の「産業革命」がおすすめです。
今回の話で必要なところをまとめると以下です。
①イギリスで始まった技術革新で、生産活動の中心が「農業」から「工業」へ移った
②この「産業革命」を経て社会が大きく変化し、資本主義経済が確立した
(③上記より「マルサスの罠」からの解放を可能にしたと再評価される)
③は余談に近いものですが、産業革命の過程で起こったエネルギー革命によって人口増大と経済成長が同時にできないという制約が除去され、それらが同時進行することが可能になりました。
人口増大と経済成長が同時にできなかったのは、自然環境が制約条件となっていたからです。
「マルサスの罠」とは「人口増加は食糧生産の増加を上回るため、人々は窮乏化をさけるためさまざまな方法で人口増大を抑制するようになる」という説です。
(以上、世界史の窓様の「マルサス」より)
日本は江戸時代に鎖国をしていたので、この産業革命の影響を受けるのは明治維新以降となるわけです。