※目次※
電子書籍『嗜好は情報化する』の「第八章、新たな需要を追加するためには」です。
よろしくお願い致します。
ここまでインターネット(以下ネットと略すこともあり)がインフラ化したことによって「分散化」が当たり前となり、価値観が多様化していることをお話ししました。それと同時に、主に第六章でお話しした「労働の対価としてもらえるお金が少なくなった」「様々なことが無料か僅かなお金でできるようになった」ことにより、需要側(お客さん)と供給側(業者さん)の立場が逆転するということも起こっています。
テクノロジーの発達した今は、ほとんどの物やサービスが充実していてその競争も激しいため、僅かなお金で様々なことが選択し放題となったのです。そのためお客さんの立場が優位になり、業者さんとの力関係は既に逆転している状態なのです。
そのテクノロジーの発達によりもたらされた大きなものの一つが「情報」です。かつてはお客さん側が得られない(業者さんしか知り得ない)「情報」というものがあったため、辛うじて業者さん側が強い立場にいたわけです。今はネットで価格や機能の違いから使用後の感想まで、お客さんが得られない必要な「情報」はほとんどなくなっているのではないでしょうか。