書こうかどうか迷ったんですけど、こっそり前回のこの記事の追記です。
前回は「まずは事業の存続のために良かった」と書きました。
これは本心でかつ一番大きな理由でありますが、それ以外にも思うところはありましてですね。
というのは、以下の理由です。
◎DAOやWeb3.0等は、日本人に激しく向いていない
なので、今回の子会社化っていうのは良かったのではないかと。
はっきり言って会社の組織というのは時代遅れかもしれませんが、日本人の国民性や価値観には非常に向いていると私は思うんですよね。
特にDAO(自律分散型組織)が上手くいかない理由を大きく分けると二つ。
1,暗号資産やシステムの理解が浅い=手段(道具)として使えない
2,人材の上手い使い方がわからない=目的を達成するため使えない
率直に申し上げて、私は1番に該当します。
なので、偉そうに言える立場ではないのかもしれませんが、勇気を出して書くことにします。
(こんな知識がない人でも書いている、ということが呼び水になるかもしれませんし、そう思って意見がたくさん出てくるようになれば良いかなと)
そして今回の話は2番の「どう使えば良いのかわからない(=目的)」の話となります。
何故日本ではDAOがなかなか上手くいかないのかと言えば、先ほどの「日本人に向いていない」ということになります。
その一、勤勉な労働者の価値観が時代に合わない
その二、人に対して寛容さ(=柔軟性)が足りない
その三、視野が極端に狭い(時間・空間・概念)
逆に言えば、これまでのピラミッド型の組織は非常に合っていたと言えます。
(実はその一とその二は根っこは同じとも言えることですが、ちと幅が広すぎるのでわけさせて頂きました)
ではいきます。
その一の「勤勉な労働者の価値観」を言い換えると、日本人は「自らの立場を供給側、かつ労働者として考え、かつ良き労働者であるべきだと考える傾向が強すぎる」ということです。
例えば日本でUberはタクシー会社さんがされていますが、そんなん日本だけです。
特にアメリカだと消費者や消費者団体が「消費者の権利を侵害している」とうるさいですから、あり得ないでしょう。
何で日本でこうなるかと言えば「タクシー会社さんで働く運転手さんが気の毒だ」という発想になるからなんですよね。
つまり、自らを消費者よりも労働者の立場で考える傾向が強いわけです。
これの何が問題なのかと言いますと、今の世の中(=世界)は既に「供給側よりも需要側の方が強い」状態になっているんですね。
その二の「寛容さ(=柔軟性)が足りない」とは、先ほどの「勤勉な労働者の価値観」に偏り過ぎることから生じるものです。
日本人は良き労働者であることに重きを置く傾向が強いですから、逆に良き資本家として投資する、あるいは良き客として良いものを買う、ということを軽視する傾向があるわけです。
良き客として良いものを買う行為は、良い物を評価し選択してそれを生み出した業者さんにお金という報酬をもたらす良い行為ですが、日本人は質素倹約が良いことでお金を使うことそのものが良くないことだと考える人がまだまだ多いのです。
さらに前回書いたように、現在は「良き客として良いものを買う」能力を上手く使うことで、お金を稼ぐ手段もあるわけです(商品の評価ブログやyoutube等)が。
つまり「これまでの良き労働者(=供給側)としての立場では無駄遣いで悪いことだとされたことが、必ずしもそうではない」という場合がたくさんあるわけです。
それを上手く使うことで新たな仕事を生み出すことも可能ですが、その考えに至ることができないということが起きる可能性が非常に高くなります。
もちろんこれができる人とできない人がいるわけですが、一律に「節約が善でお金を使うことは悪」とはならず人それぞれ、という寛容さと柔軟な考えを持つ人がたくさんいると、様々意見が出てDAOがより上手くいくことでしょう。
その三について、日本人の長所は「地に足がついてコツコツ努力するところ」ですが、近年はこれがあまりに強くなり裏目に出ています。
時間・空間・概念のすべてにおいて、今現在かつ自分のいる場所や立場でしか物事を考えることができない、視野の極端に狭い人がたくさんいるということです。
詳細については、以前に書いたことがあるので割愛します。
『劇的に視野が広くなる簡単な方法を一つ。知っていると人生が捗ります【激!おすすめ】』
以上です。
というわけで「無理してDAOに拘るよりも、現実に歩み寄って子会社化の方を選択した」というのは良いことではないかと、個人的には考えています。