
Xにも投稿したのですが、もうちょっと書きたかったので。
ここんとこずーっと注目されている、フジテレビの件です。
アメリカの投資会社が、日枝氏に辞任を要求しました。
やっぱ黒船かー……情けないなーと言いつつ、その黒船に期待している情けない人がこの私です(←って、ホンマに情けないなと自分でも思います)。
何でこうなんだろー、と自戒の念を込めつつ考察するとですね。
◎日本は、革命を起こしたことがない国だから
ではないかと。
(革命という言葉の意味をコトバンク様より以下、引用。
1 被支配階級が時の支配階級を倒して政治権力を握り、政治・経済・社会体制を根本的に変革すること。
革命の意味は他にもありますので、この意味です的な)
思えば明治維新も、上からの改革でした。
それでもすごいことだし、感謝しておりますけれども。
歴史が浅い上に最初から合理主義を振りかざしていたアメリカは例外として。
欧州だと、たとえばイギリスやフランスなどでは革命がありました。
あー、それとあと、敗戦でアメリカに財閥解体とかされましたよね。
「戦後、強くなったのは女性と靴下(ストッキング)」
とか言われましたが、あれは、アメリカのおかげです。
しかしその一方で、米軍によるレイプの被害はえらいことになっていました。
(ウィキペディア様に「占領期日本における強姦」というページがありますが、リンクや引用は控えさせて頂きます)
このことを思うと「何で、自らで何とかできなかったのか」という気持ちになります。
私の祖母は、頭が切れる上に実務能力も高い人でした。
当時の女性には珍しく、女学校に行きました。
でも、卒業前に言えば没落したので、中退しました。
それでも、祖母は喜んでいました。
「当時の周辺の女性で、途中までとはいえ女学校に通ったのは私だけ。
私はなんと恵まれているのか」
「女に学を付けさせる家はアホや!……と、いうのが当時の常識だった」
えええええーーー……って、私は思いました。
で、日本が戦争に負けるのは当たり前やと思いました。
日本全国の祖母のようなデキる女の才能が全部、使われずドブに捨てられていたからです。
(アメリカの恐ろしいところは、軍の中にも女性の兵士がいて、しかも能力があれば出世もできて、しかも場合によってはレイプの加害者にもなり得るという……後者は犯罪であり悪いことですが……以前、このことをこの記事に書きました。有料ですが後でお返しします。ご興味ある方はどうぞ)
しかし最大の問題は、当の本人である祖母が喜んでいたことでしょう。
何故、喜んだのかと言えば、他の女性と比べるとましだったからです。
男性とは比べていませんが、その発想が一切なかったということです。
つまり「問題を問題だという認識すらできていない」状態であり、これは「問題のない」状態であり、すなわち「何の問題がないとは、何と良いことかー」という状態でもあるわけです。
フジテレビの問題で最も注目されているのは、いわゆる性上納(主に女性を物扱いして性接待で取引先に上納)による人権問題ですが、他にも天下りの問題もあります。
あるタレントさんが「もっと大きな問題があるのに、この問題だけ注目するのは愚かだ」と発言しましたし、それはそうなのですが、この問題もかなり大きなものであることは間違いないでしょう。
大袈裟に言えば、以下です。
◎天然資源→人的資源→人的資本
日本は天然資源に恵まれなかったからこそ、国民=質の良い労働者の国として成功しました。
ただしこの段階では「人的資源=物として消費するもの」であり、ここから人的資本へと育成する必要があります……が、未だにそれができていません。
冒頭の日枝氏はかつて、フジテレビの労働組合を立ち上げて書記長に就任した人です。
当時のフジテレビの女性アナウンサーには25歳定年制というものがあり、それまでに結婚して退職するものとされていました。
それを覆したのが日枝氏だったのです。
当時の常識を覆すのですから、実行力だけでなくとてつもない勇気が必要だったはずです。
あれから時が過ぎ、時間なのか老いなのか……恐らくその頃の日枝氏ではなくなっているのでしょう……残念です。
どうか何とかしてもう一度、あの頃の勇気を振り絞って、日枝氏自ら辞任を……
……できないから、こんなことになっちゃっているわけですが……。
やっぱ、黒船かー。