梅雨の雨が続く今日このごろ。
この記事の公開時点で、季節は七十二候のひとつ「半夏生(はんげしょう)」です。
2020年の半夏生は7月1日から5日。
さて、この「半夏生」はこの季節に有名になる植物でもあります。
あとに書くように、特徴がある葉っぱなのが面白い。
今回は、この半夏生が名物で普段は非公開ながらこの時期には庭園を見せてくださる、京都の両足院の特別拝観へお出かけしてみました。
両足院は建仁寺の塔頭で、建仁寺境内にあります。
建仁寺は四条通から祇園のメインストリート花見小路を下がった便利な場所なので、お散歩がてら訪ねます。
両足院。
看板に「初夏の特別拝観」とあります。
2020年は6月20日〜7月19日までとのこと。
今年は新型コロナウイルス感染の影響か、あまり人気(ひとけ)がありません。
では、中へ入りましょう。
方丈(本堂)。
あまり外からは見えず普段は非公開なので分からないのですが、立派なお堂ですね。
広い方丈内部。
お庭の新緑がきれいです。
写真は撮れませんが、ここにご本尊の阿弥陀如来⽴像が安置されていますので手を合わせます。
お庭には降りることができるので、行きましょう。
書院前庭。
池泉回遊式庭園で、高低差もあって素敵なお庭です。
と、なにか半分くらい白い草?が一面に生えています。
これが半夏生。
近づいて見ましょう。
半夏生。
先端にある一部の葉っぱが白く変色しています。
この葉っぱの裏側は緑色なので、半分だけお化粧をしたよう。なので半化粧→半夏生という名前がついたという説があります。
面白いことにこの葉っぱが白いのは今の時期だけで、そのうち緑に戻るとのことです。
そこから、葉っぱが白い今の時期を半夏生と名付けたという説も。
ひょろんと伸びているのが半夏生の花で、この花を目立たせて受粉を促すためにこの時期に一部の葉が白くなると言われています。
受粉の時期が終わると光合成をするためにまた緑に戻る、というのもすごいですね。
(この解説の出典は、ツアー客ガイドさんの話の盗み聞きw。)
大書院から半夏生がいっぱいのお庭を眺めます。
まったりしますねー。
大書院の中から書院前庭をのぞむ。
半夏生で囲まれた池が真ん中にあり、高低差もついていて立体的で素敵な額縁庭園が見られました。
梅雨時で雲が多いですが、このときは青空が顔を見せてくれました。
閼伽井(あかい)庭
枯山水の中庭も工夫されていて素敵です。
閼伽井とは仏膳に供える水を汲む井戸のこと。右に蓋をした井戸が見えますね。
庭園脇には茶室・水月亭と臨池亭という2箇所の茶室。
ここで半夏生を眺めながらお茶をいただくとは、夏を感じることができて風流です。
ただ今年は新型コロナウイルス感染対策のために呈茶はされていませんでした、残念。
さて、そろそろお暇しましょう。
帰り道、祇園のメインストリート花見小路の人出がどうなっているか見ながら帰ります。
やっぱりまだ観光客の人通りは少ないですね。
でも、5月はほとんど観光客がいなかったのが今は普通に見かけます。
まだまだコロナ流行前の大混雑には程遠い感じ。
ところどころで風鈴がチリンと鳴っていて、祇園も夏ですねー。
鴨川の上の空。
梅雨空ではあるものの、青空の色は濃く夏空になっていました。
雲に隠れてはいますが、京都はもうすっかり夏模様です。
半夏生の時期は「半夏雨」と言われる豪雨が降ることでも知られています。
たしかに今年も各地で豪雨が報告されています。
みなさま、くれぐれも災害にはお気をつけ下さいませ。
Camera: LUMIX G8
Lenses: LEICA 15mm F1.7, LUMIX 25mm F1.7, 42.5mm F1.7