2020年6月現在、電通についてのいろんなニュース記事が出ている。
〈出禁〉〈強制的にお願い〉持続化給付金 ”電通下請け恫喝”メッセージを全文公開 | 文春オンライン
https://bunshun.jp/articles/-/38584
私が電通に製作費“7割中抜き”され企画を握り潰され、濡れ衣着せられクビにされた実話
https://biz-journal.jp/2020/06/post_162529.html
これからもいろんなニュースが出てくるだろう。
もう、一石を投じるとか改善を促すとか、そういう段階はとっくに過ぎた。
フランスならとっくに暴動が起きているはず。
いつまで日本は吉田秀雄の亡霊にとらわれているのか。
電通は一秒でも早く解体したほうがいい。
それにしても、どうして電通の問題は放置されてきたのか。
「電通に触れると広告を引き上げるぞ」と電通がマスメディアを脅迫していることは有名だけど、そういうすでによく語られている要因以外で、10の要因を考えてみた。
この記事はほんのメモ代わりで、ここで挙げた10の理由についてはそれぞれまた別の機会に詳細に論じたいと思う。
そしてこの10の理由について考えることは、電通の問題に限らず、今の日本について考えるということでもある。
Wikipediaの項目はこちら。
公正世界仮説とは、世界は公正であってほしいという純粋な思いから、苦しんでいる人には苦しんでいる理由があってほしいと思ってしまったりするバイアス。
「圧力をかけられる側にも理由がある」「嫌がらせをされる側にも理由がある」と思う要因が、電通の外に最初から存在しているわけだ。
犯罪被害者・パワハラ被害者・セクハラ被害者に向けられる視線や自己責任論にも同型の構造がある。
また、階級意識や上下関係(一次元的な序列)はたいてい搾取の美化を伴う。
外部の人間には想像しにくいことだが、「どうしてこんなことが恥ずかしげもなくできるのだろう」と外部の人間が思う時、搾取する側の仲間内では搾取を美化する言説が飛び交っていることがほとんどだ。
搾取の美化は通常は内向きのものだが、公正世界仮説のバイアスによって搾取の美化が容認されやすい状況、あるいは、あたかも容認されているかのような錯覚が生まれやすい。
こういった搾取という行為そのものの美化や、「自分たちはそれにふさわしい人間なのだ」という搾取の正当化により、腐敗の度合いはどんどん酷くなっていく。
また、公正世界仮説は、いま日本で最も影響力の強いカルト「がんばり真理教」とも関連が深い。
良い結果は「がんばったから」と思いたい。悪い結果は「がんばりが足りなかったから」と思いたい。
そのうち、大虐殺であっても、「がんばった」結果だったら許される時代が来そうだ。そうかあ、キミたち、この虐殺を実行するのに、そんなにがんばったのかあ。もうおじさん、顔がくしゃくしゃになってしまうなあ。
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「電通はなくなったほうがいい」「今すぐ電通と縁を切ったほうがいい」と薄々気づいていても、なかなか決断できない。
電通との関係強化に費やした経済的なコスト・時間的なコスト・精神的なコストのことが頭に浮かんでしまうのである。
Wikipediaの項目はこちら。
電通が手掛けるCMの話ではない。「電通社員」「電通関係者」の話である。
あらゆる場面に電通関係者。また電通か。
そして、偶然を装って「影響力のある人」に接近。
これは電通社員に限らずだが、実質的に経済産業省の依頼にもとづいて「影響力のある人」に偶然を装った接近を繰り返している「民間人」が多数いるのではないかという疑惑が俺にはずっとある。
新型コロナによって、物理的な方法というのは使いにくくなった、とはいえる。
今でも、新しいプロジェクトや有名企業との業務提携などによって「あなたの隣にも電通」感を出そうとしている可能性はある。
「電通は反日企業」-> 電通を批判しているのはレイシストという印象が強まる。
「電通本社爆破しろ」-> 電通を批判しているのは過激で反社会的な人という印象が強まる。
「また電通案件か」-> 電通を批判しているのは誤情報に踊らされやすい人という印象が強まる。
ソニーが「アンチソニーは北朝鮮」という印象づけに成功(?)した例、BLM運動が盛り上がり始めた頃にトランプが突然「アンティファをテロ組織認定する」と言い出した例、なども似ている。
こういうのは、あらかじめ入念に計画された工作というよりは批判者が勝手に自爆しているようなものも多い。
電通を批判する時、知らず知らずのうちに電通に味方をしていないか、よく注意してほしい。
本来であれば、敏感な人ほど電通の存在には否定的なはず。
圧力とは無縁であっても、敏感な人が電通に触れたくない理由がある。
「分断に加担する人になりたくない」
「正義を振りかざす人になりたくない」
「電通と同じ穴のムジナになりたくない」
「敵の存在によってつながるような人になりたくない」
「電通を批判することによって傷つく人がいることに鈍感でありたくない」
選挙において、棄権や白票が結果的に多数派を利することになる場合がある状況にも似ている。
こうして世界はますます鈍感になっていく。
そうはいっても、闘争のために敏感な人が全員「心のうぶ毛」を失うのは人類にとって致命的であり、難しい問題だ。
「電通を解体しても、どうせ何も変わらない」という思い込み。
CIAに邪魔されるから電通を解体できないと思い込んでいる人がいる。おそらく、電通の中にもいる。
ネットでCIA職員を募集する時代に、CIAが電通みたいな時代錯誤の企業に頼る必要があるわけがない。
電通がCIAに依存することはあっても、CIAが電通に依存するなんてことはない。
安倍内閣が実質的に電通内閣だったから、「通常の対応」としてCIAが一時的に電通と関係強化していた可能性はある。
別の観点として、小泉政権の時に電通はCIAとの関係が薄くなったから、電通はなんとしてでも安倍晋三を必要としていたのだ、ともいえる。
電通はAKB商法を植民地政策的に「移植」してアジアで存在感を増そうとしているが、AKB商法は存在としてつまらないというだけではなく、世界からは組織化された売春という観点から注目されている。CIAが電通を頼りにしているなどというイメージが世界に広まることは、アメリカの世界戦略にとって極めてリスクが大きい。電通の中にいると、何重もの時代錯誤のベールによって、こういうことが見えなくなる。
Wikipediaの項目はこちら。
DVであることが分かっていても抜け出せない時、たいていは共依存の関係に陥っている。
電通社員と電通の関係にも、共依存に似た構造がある。
電通の社内の文化が歪んでいるほど、抜け出せない。
電通の「ダメな会社」としての度合いが強ければ強いほど、抜け出せない。
「自分がいることで、ギリギリのところで電通はマトモな会社でいられる」とか思い始めると末期症状。
Wikipediaの項目はこちら(ただしパーソナリティ「障害」について)。
組織としての性質の話。
個人にフォーカスして定義された疾患単位やそれに付随する概念を安易に組織に適用すべきではないものの、周囲に与える影響は酷似しているので、自己愛性パーソナリティについて知ることは電通を知るうえで参考になる。
恩着せがましさ、「自分は欠かせない存在」という勘違い。
電通の影響力の拡大のためなら、あらゆる状況・あらゆる人物を利用していく姿勢。
もちろん、もともと自己愛性パーソナリティの傾向があった人が電通やその関連企業の社員になることもあるだろう。
Wikipediaの項目はこちら(ただしパーソナリティ「障害」について)。
こっちは個人レベルの話。電通あるいは電通社員と対峙する時の個人の話。
依存性パーソナリティの傾向があると、反射的に相手に合わせてしまったり、場合によっては先回りして「相手が期待しているであろう発言」をしてしまう。それがどんなに自分の本音とかけ離れていても、である。
本人としては「嫌われたくない」「対立する状況をつくりたくない」「雰囲気を悪くしたくない」といったその場限りの軽い気持ちでの言動であったとしても、結果的に「電通は受け入れられている」という状況をつくりだしてしまう。
依存性パーソナリティは「空気」や同調圧力とも深い関わりがある。
電通は「鬼十則」にもあるように社内では摩擦を奨励してきたが、同時に社外にある「空気」や同調圧力に寄生してきた企業ともいえる。
おまけ。
1. 電通解体は自ら創るべきで、与えられるべきでない。
2. 電通解体とは、先手先手と働き掛けていくことで、受け身でやるものではない。
3. 大きな電通スキャンダルと取り組め、小さなネタはおのれを小さくする。
4. 難しい電通スキャンダルを狙え、そしてこれを成し遂げるところに進歩がある。
5. 取り組んだら放すな、殺されても放すな、電通解体完遂までは……。
6. 周囲を引きずり回せ、引きずるのと引きずられるのとでは、永い間に天地のひらきができる。
7. 計画を持て、長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫と、そして正しい努力と希望が生まれる。
8. 自信を持て、自信がないから君の電通解体には、迫力も粘りも、そして厚味すらがない。
9. 頭は常に全回転、八方に気を配って、一分の隙もあってはならぬ、電通解体とはそのようなものだ。
10. 摩擦を怖れるな、摩擦は進歩の母、積極の肥料だ、でないと君は電通の奴隷になる。