NHK大河ドラマ『麒麟がくる』が2020年1月19日に放送を開始しました。明智光秀を描きます。本格的な戦国時代劇と前評判は高かったものの、濃姫役の沢尻エリカさんが2019年11月16日にMDMAを所持したとして麻薬取締法違反の疑いで緊急逮捕され、不幸な注目のされ方をしました。
この時点で既に沢尻さんで撮影が進んでいましたが、急遽、川口春奈さんを新たな濃姫役とし、撮り直しました。川口さんの濃姫は第1話の終盤に登場しました。緊急の代役であることを感じさせない凛とした存在感を放っていました。
『麒麟がくる』は、野盗が明智の領地を襲うシーンから始まります。明智光秀の旅の途中では関所での通行料要求、追剥、人身売買などが描かれました。戦国時代の無法地帯ぶりを描いています。大河ドラマでは戦国大名の征服戦争は天下統一による平和によって正当化される傾向がありますが、大名が言えば自己正当化の欺瞞の香りがします。野盗から領地を守るシーンを描くことで説得力が出てきます。
時代劇は史実だけではなく、「ちょんまげをつけた現代劇」と言われるように現代社会の問題意識を多かれ少なかれ反映します。現代社会に当てはめれば半グレ・ヤンキーの跳梁跋扈になるでしょう。半グレ集団の大きな資金源は依存性薬物の密売です。半グレ的な野盗から生活を守るという物語のスタンスからは、沢尻さんを降板させて撮り直しすることに意味があるでしょう。
沢尻エリカさんMDMA所持容疑で『麒麟がくる』どうなる
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