Oneさいたまの会「聞いてよ市長!第2回さいたま市民政策プレゼン大会」(2019年10月30日)の、まちづくりグループの発表は、田中信幸「誰もがどこでも行けるさいたま市に」です。バスを中心にしながらMaaSやライドシェアを踏まえた提案です。
大宮駅や浦和駅は多数のバス路線の出発地になっています。あまりに乗り場が多くて、初めての方はどこに行けば分からない状態です。しかも路線が別でも途中までは同じところを走る重複路線があります。この場合、重複路線の停留所まで行きたい乗客は乗り場が複数になります。また、重複路線があるとバスが連なって走る非効率が生じます。
このため、交通結節点を設置し、交通結節点までの折り返し路線と交通結節点から先の路線に分けることを提案します。これによって運行間隔の平準化を図ります。これはドライバーの労働条件改善には大きな意味があります。長距離路線は長時間の拘束になるためです。それがなくなることでシフトを組みやすくなります。
一方で乗客の利便性はメリット・デメリットがあるものです。運行間隔の平準化はメリットです。しかし、乗り継ぎなしで、一本で済ませたいという要求も大きいのではないかと思います。首都圏私鉄と地下鉄の乗り入れが証明しています。私鉄と地下鉄の乗り入れも副都心線のようにダイヤを複雑にし、どこかに事故が起きた場合の影響が遠くまで及ぶなど全体最適の観点では問題がありますが、それでも乗り入れが進められていることには需要があるように感じます。
プレゼンでは、交通結節点の先をオンデマンド化するなどの提案を加えています。これは乗客にとって新たな価値となるでしょう。プレゼン後半はバスの駅構想を語りました。
私はプレゼン大会で保健福祉をテーマに「新しい時代には新しい医療を 新しい医療のカタチ」を発表しました。保健福祉グループということで保健福祉の分野から解決策を出したが、実は公共交通の充実が保健福祉分野の解決策になる可能性もあります。
現実に以下の主張があります。「妊婦の命を救うには地元の病院への交通手段を整備することが一番だ。病院があっても妊婦がそこにたどり着かなければ、何の役にも立たない」(Hans Rosling, Ola Rosling, Anna Rosling Ronnlund著、上杉周作、関美和訳『FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』日経BP社、2019年)
聞いてよ市長!第2回さいたま市民政策プレゼン大会
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