新型コロナウイルス感染症(COVID-19; coronavirus disease 2019)の集団感染が起きている兵庫県警神戸西警察署(神戸市西区)では署長と副署長も感染しました。兵庫県警が2020年4月13日に発表しました。署長と副署長は共に50歳代男性。副署長は11日に発熱し、12日に感染が確認されました。署長は12日に発熱し、13日に感染が確認されました。
神戸西警察署では4月6日に50代の男性警視の新型コロナウイルス感染が判明しました。警視とは別の課に所属する男性警部や警視の50代の妻も感染が確認されました(「神戸西警察署 別の警察官も新たに感染 ほかに複数が発熱訴え」NHK 2020年4月9日)。所長と副所長の感染判明で神戸西警察署の感染者は計10人となりました。
神戸西警察署の問題は不要不急の外出自粛要請中の3月27日に居酒屋で歓迎会を開催したことです。この歓迎会に署長と副署長も参加していました(「自粛要請中に居酒屋で歓迎会、警察署長と副署長が感染…署員120人が自宅待機」読売新聞2020年4月13日)。
このご時世でも宴会を止められない昭和の体質は末期的です。これが生産性に関わらず給料の変わらない公務員の感覚でしょうか。2019年末には忘年会スルーとの言葉が生まれました。時代の流れに逆行します。
副署長は当初「集会はしていない」と説明していました(「「居酒屋での歓迎会参加していた」“署長”と“副署長”感染…署員120人自宅待機中」MBS 2020年4月13日)。ここにも不都合な事実を隠す警察不祥事の隠蔽体質が表れています。
集会好きと言えば埼玉県警武南警察署の例もあります。警察官の新型コロナウイルス感染は埼玉県警武南警察署の警察官が最初です。武南警察署長は署員の感染が判明した日の翌朝に署員ら約70人を会議室に集めて訓示をしました。密集・密閉・密接の三密防止に反しています(林田力「埼玉県警武南警察署の警察官がCOVID-19感染」ALIS 2020年3月9日)。新型コロナウイル対策では行動変容が求められますが、その中で警察組織の旧態依然ぶりが際立ちます。