前回に引き続き、今回もIMAKARA様の以下の記事を拝読したのがきっかけで、書かせて頂きました。
IMAKARA様、ありがとうございました。
で、上記リンク先の記事にもリンクされていた世界のランキングが以下です。
『男女格差(ジェンダーギャップ)指数ランキング(2021年版)』
(今年のを探していると、内閣府男女共同参画局様の以下の記事を見つけました。
『世界経済フォーラムが「ジェンダー・ギャップ指数2021」を公表』
で、上記リンク先の記事より、以下のグラフを引用させて頂きました。
ある程度の予想はしていましたが、G7でぶっちぎりの最下位やないですかー)
そこで、日経新聞様が以下のような記事を書いておられましたが。
(有料記事ですが、読めなくとも「文句言うとるんやろな」は伝わるかと。
一応ログインして読んで確認してみたら、やっぱそういう内容でしたわー)
その一方で、プレジデントオンライン様は以下のような記事を書かれています。
『世界120位「女性がひどく差別される国・日本」で男より女の幸福感が高いというアイロニー』
で、ですね、この話に入る前に「ジェンダーとか関係なく、日本が抱えている問題点として“評価する能力の高い人材が少ない、特に人事面”」というものが、別途存在することを指摘しておきます。
どこか別の記事でちびっと触れたことがあるとは思うのですが、女性の社会進出については女性が無能なのではなく、むしろ人事権を持つ男性の評価能力が低いのが原因ではないかと。
つまり、足りないのはJR東日本の冨田哲郎氏のような、高い人事評価能力を持つ主に男性の方ではないかということです。
ちなみに冨田氏のお名前と「JR東日本 女性」で検索すると、あんな記事やこんな記事が上がってきます。
そしたら経団連が、審議員会議長にJR東日本の冨田氏を起用する方針を固めたことを知りました(審議員会議長は会長に次ぐ「No.2」とのこと)。
おおっと、これは明るいニュースではないでしょうか。
それはさておき、女性の社会進出が遅れている理由は差別だけではなく、主に女性が得意とする「人生を楽しむこと」を評価する能力が低いという別の問題がある、と私は言いたいのです。
JR東日本の冨田氏とは「会社や学校に通勤するための手段としてはこれ以上の需要は見込めない、だから買い物や旅行など人生を楽しむための新たな需要を開拓する」ことで売り上げと利益を上昇させ、その「新たな需要を開拓するために有能な女性を多数起用した」という人なんですよね。
(以前にも書きましたが、人生を楽しむことだけではなく評価する能力自体が、日本人は低いのですけれども)
しかし問題はそれだけではありません。
上記プレジデントオンライン様のリンク先の記事には、以下の記載があります。
「世界経済フォーラム」が作成した「ジェンダーギャップ指数」の結果(世界の中でも有数の男性優位社会、女性差別社会)と、意識調査結果による幸福度の男女格差のランキング(女性の幸福感が男性を常に上回る)はあまりに食い違っている。
日本ほどではないが、幸福度の女性優位は、韓国、台湾、香港といった東アジア諸国でも共通な場合が多い点を考え合わせると、相続や選挙権に関する制度的な男女平等が各国で戦後実現したこと、また現代ではかつての儒教道徳から女性がかなり解放されたのに対して、男性のほうは「男は一家の大黒柱」あるいは「男はか弱い女性を守らなければならない」といったような古い道徳観になお縛られていること、などがこうした結果の背景にあるのではないか。
私は思うのですが、日本の場合は女性差別というよりもこの「権力を持つ男性による男性差別」の方が酷くないですか?
例えば過労死や過労自殺などの原因の中に、同じ男性の偉い人による「男はかくあるべし」という価値観の押し付けによるものが多大に含まれているのでは?
(他にも些細な例では以前、この記事にも書きましたが)
そして男性女性を問わず、そもそも性差別というものが悪いのではないでしょうか。
確かに女性の中にも、女の武器を使って権力を持つ男性に阿って良い思いをしようとする人はいます。
しかしその状況を維持しているのは、権力を持つ男性の方です。
なのに何で、男性はSNS等で女性を叩く方に向かうのでしょうか。
(私はツイッター等で性差別についてツイートすることはありますが、女性差別だけでなく、上で書いたような男性差別についてもツイートしています。
女性の私が女性差別についてツイートすると「フェミだ!」と言って叩く男性はいましたが、男性差別についてツイートした時に「裏切者!」と叩く女性に出会ったことはありません。
何でですかね?
というようなことを書いた前回の記事もよろしくー)
最後に「女性の幸福度がまだましやからと言って、それで解決したと思うたら大間違いやでぇー」ということに言及しておきます。
私の母方の祖母は、非常に成績の優秀な子供でした。
健康優良児的な賞状をもらったこともあるそうです。
昔、祖母の実家は裕福だったので、女学校には進学させてもらえたそうです。
しかし祖母がその女学校に通っている間に家が没落、何とか卒業することだけはできたものの、その上の学校に進むことはできなかったそうです。
そのことを娘であった母は「祖母が男性だったら何とか上の学校に進ませてもらっただろうに、もったいない」と言っていました。
が、当の本人である祖母は「近所で女学校に行ったのは私だけだったから、それだけでもとても嬉しかった」と言っていました。
当時のド田舎は、女に勉強をさせるのは金のムダ以外の何ものでもない、と言われていた時代でした。
上の学校に進めなかった祖母は、それでも幸せでした(=幸福感は高い)。
めでたしめでたし……なのか???
以前、シャネルのスーツの話を書いた時に「欧州ではシャネルのスーツはあまり売れなかったが、アメリカでキャリア志向の強い女性の心を掴み、非常に売れた」という話に触れていました。
アメリカはイギリスを抑えて世界最強の国になりましたが、その原動力の一部がこのようなキャリア志向の強い女性たちであったわけです。
つまり、何が言いたいのかといいますと、女性を差別することでその女性の才能が十分に発揮できないことは、最終的にはその国にとっての損失となるわけです。
それが女性差別のみならず男性もLGBTQも含めての性差別によって、その損失が引き起こされているわけですから、早いこと何とかしないとなりません。
私は祖母が女性であったがために、その才能を存分に発揮できなかったことを本当に惜しいと思っております。
……ま、祖母が男性だったら、私は存在していませんけどね。