メンタルヘルスマネジメント検定Ⅱ種を目指して、覚えたこと、感じたことなどをアウトプットしていくことで、記憶の定着と自分の考えの整理をしていきたいと思います。なお、内容については間違いなど普通にあると思います。これを見て落ちても責任は取れませんので悪しからず。
第10回目も、第4章の個々の労働者への配慮です。前回はこちら。
第4章 プライバシーへの配慮、管理監督者自身のメンタルヘルスケアについて、一気に4章を進めてみます。
メンタルヘルスケアをするうえで、どうしても避けて通れないのが、個人情報の取り扱いです。健康情報はいわゆる機微な情報というやつで、客観的な評価が難しく、誤解や偏見などが起きやすいので、慎重な取り扱いが必要です。また、メンタルヘルスケアを行うにあたり、プライバシーの保護や意志の尊重が失われると、安心してメンタルヘルスケアができないうえ、管理監督職や産業保健スタッフへの相談が行われなくなってしまいます。
観点は3つ。事業者の安全配慮義務、産業保健スタッフの守秘義務、労働者を守る個人情報保護です。以下に整理してみます。
a)安全配慮義務
事業者には労働者に対して安全(健康)配慮義務があります。違反した場合は、民事上の損害賠償責任を問われます。
テストでは、信義則上の義務とされ判例法理(契約責任)として認められてきましたが、2008年3月労働契約法に明文化されました。安全配慮義務とは「義務の遂行に伴う昼用や心理的負荷等が過度に蓄積して労働者(従業員)の心身の健康を損なうことがないよう注意(配慮)する義務」と健康面に着目したものになっていて、1)危険予知義務、2)結果回避義務があり、法令で規定された具体的な措置を講ずるだけではなく、労働者の職種、労務内容、労務提供場所等の具体的な状況に応じて、必要な配慮をすることが求められています。
b)守秘義務
産業医をはじめとした作業保健スタッフには守秘義務があります。
医師
法令:刑法
罰則:6か月以下の懲役または10万円以下の罰金
保健師・看護師
法令:保健師助産師看護師法
罰則:6か月以下の懲役または10万円以下の罰金
検討診断の事務担当者
法令:労働安全衛生法
罰則:6か月以下の懲役または10万円以下の罰金
既定のない者
法令:民法
罰則:プライバシーを侵害されたものから損害賠償 118百万という例も
罰則としては同じなのですが、法令がそれぞれ違います。ちなみに、助産師さんは刑法で守秘義務が規定されていそうです。保健師助産師看護師法ではないんですね。助産師さんは、看護師とは違い開業する権利があるため刑法で規定されているらしいです。
また、医療従事者やカウンセラーなど法的な守秘義務がない者に対しては、離職後も含めて、守秘義務を課す就業規則の整備が求められています。
c)個人情報保護法
2015年9月に個人情報保護法が見直され、2017年5月改正法が施行されました。この改正で本人に対する不当な差別や偏見が生じないように特に慎重な取り扱いが求められる機微な個人情報(人種や信条、社会身分、病歴、前科前歴など)は「要配慮個人情報」として定義されました。また、取扱個人情報の数にかかわらず、個人情報データベース等を事業の用に供しているものを「個人情報取扱事業者」と定義されました。
「要配慮個人情報」は、特別な規制が設けられ、本人同意を得て取得することを原則として、本人同意を得ない第三者提供の特例(オプトアウト)から除外されています。テキストではこのくらいしか書いていないですが、「オプトアウト」について補足しておきます。
オプトアウトとは、個人データの第三者への提供を本人の求めに応じて停止することです。また、個人情報の第三者への提供にあたり、予め以下の4項目を本人に通知するかまたは、本人が容易に知り得る状態に置いておくことで個人情報を第三者提供に同意したとみなし第三者提供することをオプトアウト方式といいます。
・第三者への提供を利用目的とすること
・第三者に提供される個人データの項目
・第三者への提供手段または方法
・本人の求めに応じて第三者への提供を停止ること
つまり、上記の4要件を見たいしている場合は、本人の許可がなくても第三者提供が可能というものです。
本人同意がなくても第三者提供ができる場合は、「人の生命・身体・財産の保護のために必要であって本人同意を得ることが困難である等の場合です。他傷・自傷の危険性がある場合、睡眠障害がある運転手や、自殺をほのめかしている場合が該当します。
最後にプライバシー配慮におけるポイントが5つ説明しておきます。プライバシーマーク制度を利用するのも客観的評価を得られますので、導入の検討をしてもよいかもしれません。
1)情報の収集と労働者の同意
利用目的をできる限り特定しなければいけません。健康情報は、就業上の措置を行い、安全配慮義務を果たす目的で収集するということに同意をしてもらう必要があります。
2)情報の集約・整理
健康情報は、産業医や保健師などの医療職が一元管理して、必要に応じて加工して提供することが利用としています。国際的なガイドラインでもそのように記載されています。医療職がいない場合は、衛生管理者などを健康情報を取り扱うものとして限定し、守秘義務を課す規定を就業規則などに定めるようにします。
3)情報の漏洩などの防止
物理的、技術的、人的、組織的に厳格な安全管理措置を講じなければなりません。そのために、教育や研修が必要となります。
4)情報の取り扱いルール
健康情報などの取り扱いに関して、衛生委員会などの審議を踏まえて一定のルールを作成して、関連文書の書式、取扱、保管方法などについても定めておく必要があります。
5)法令・指針などの遵守
個人情報保護法や関連する法令や指針などの趣旨や内容を理解し遵守する必要があります。
第4章の最後は、管理監督者自身のメンタルヘルスケアについてです。
管理監督者自身のストレスは、全体より高いという報告が2012年労働者健康状況調査でなされています。(全体60.9%、管理者62.9%)
これテストに出ます!しかし、これって誤差?新しい調査結果探しましたが、見当たりませんでした。(情報求む!)
一般に、まじめ、几帳面、仕事好き、他人との円滑な関係を保つことに気を使う人はストレスを受けやすいと言います。こういった人は、元気な時は職場にとっては非常にありがたい存在で、したがって、管理監督者にもこのような性格の方が多いと考えられます。他人を気遣うあまり自分の限界を超えてしまうことにもあるので、注意が必要です。
管理監督者のストレス対策は基本的には、労働者のモノと同じです。ただ、自発的にメンタルヘルスケアを行うようにします。そして、ひとりで抱え込まずに、上司や産業保健スタッフなどに相談するようにします。ストレス耐性を高めることも重要です。
事業者は、管理監督者もセルフケアの対象に含めて、産業保健スタッフは管理監督所のメンタルヘルスケアについても留意することを忘れてはいけません。
無事試験も終わり一息つきました^^。合格してるかどうかは…結果っていつ分かるんでしょw ドキドキしながら待ってます!
せっかく始まったこの学びは、もちろん続けていきます。
ただ、ペースは少し落としていきます。他にも読みたい本があるので、多読に戻ります。
今回、noteに書いてきていますが、結構、記憶に定着したんじゃないかとテストを受けて実感できました。これを機会に、学びを文章としてまとめておくことをしていきたいと思います。
労働者への配慮という章でしたが、認知行動療法って結構万能?という感じがしています。宗教みたいですが、考えが変われば、行動変わりますよね!この手の勉強をすると、色々気になってしまいます。そういう負の感情の受け止め方を変えて、言動をそれに合わせてみると、世界観が変わります。少なくとも周りからはそういう風に見えると思います。
全集中じゃないですが、全肯定でいくことを少し意識してみることを試してみたいと思います。否定と批判、アサーションとか本も読む予定です。こうご期待!