本編はこちら: 契約民主主義
要考察
その通りである。
「憲法は個人の利益に関係ない思想の話になるので冷静な議論ができるが、法律は個人の利益に関わりうるので私利私欲を優先した審議になる」という指摘と解釈した。
法律というのは、ある角度からみると、国家を構成する市民が協調して公共財を維持するためのリソース分配問題の解決と自由市場にまかせすぎたときの市場の失敗の回避のためにあると言える。したがって自己利益と全体利益のバランスこそが政治に必要な考え方であり、「国民を代表した審議において全体利益を審議員全員が犠牲にする」という状況が起こってはならないということがわかる。
したがって、「審議員は全体利益を志向するか?」という命題に置き換え、かつ、それを達成できるような設計のプロトコルにするべきだろう。
要考察である
電子投票の論文はすでに山ほど読んでるのでイメージはある。
審議員の投票はオンチェーンで匿名投票だったが、国民投票は「政府には誰が誰に投票したかバレてもいいオフチェーン投票SaaSのオンプレミス版の結果を分散オラクルでブロックチェーンに取り込む」くらいでいいんじゃないかと思っている。これに加えて通常の審議もすればいいのかな、と。
法人税も普通に徴税しようと思えばできるが、mixingを使って匿名経済圏でお金を使う法人も出てくる。現代社会でも累進性ある課税は完璧ではない。
累進性がなくとも格差が開いてもボトム層の幸福度が高まる方向性もありかと考えている。というか、格差があっても世界を良くすることはできると考えている。格差と国の破綻度合いに相関こそあれ、それは因果ではない。
第三次世界大戦やネットワーク分断を考慮するとオンプレミスのほうがいいが、逆転の発想で「みなひとつのコントラクト、ひとつのWeb3インフラのUIを使用したほうが便利だと確信できる技術なら、この技術を採用するというコミットメントが反戦宣言として機能し、世界大戦を抑止する力になり、世界同時軍縮を可能にしないか?」と問うこともできるかもしれない。
DAOに参加可能な単位を国だと想定すると国際的な紛争への考慮が必要に思えるかもしれないが、戦時でも安定稼働する保証さえあれば、「市」の規模を基本単位にして1つのコントラクトで扱えば、何らかのネットワーク効果を期待できるかもしれない。独自にフォークしたい共同体は任意にフォークするだろう。
→ 戦時の不安定さが抑止力ならば、戦時に安定化できる技術は採用するべきではないという矛盾がある。
提案選別局と国民管理局を掌握しているので、国民の登録抹消を進めながら提案を作成しまくる。
自らの組織の側の国民が審議員になったら、他の審議員は脅迫により除外。一人の意思決定により国の金を全額引き出す。そしてその契約民主主義プロトコルはそれ以降使用しない。