
自分が思う大きなものとは、物体そのものの大きいや小さいももちろんあるが、感情も伴ってくるので、米粒ほどの小さなものであっても、そこに自分の思い入れや、思い出なども関わる。
今日は、未使用の綺麗な状態のアコースティックベースが届いた。

アコースティックベースはもう1本持っているが、通常スケールのため、自分のやっている飲み屋で気軽に弾くには大きすぎるため、音色は気に入っていたけど、小さなタイプのアコースティックベースが欲しくなり、単純に買い増しするよりは、近年あまり使っていなかったエレキベースを売ることにし、それが売れたら、小さなタイプのアコースティックベースを購入しようと思っていた。
25年程前にライブハウスのPAの方が使用していた、FenderJapanの precisionベースを譲っていただき、かなり長い年月所有してきた。

近年はたまに触る程度。バンドをしていた頃は1番使用していたものになる。
しかし、ケースからベースを出し、触り始めると、色濃かった頃の音楽やら、バンドに関わってきた人たち人間関係や、今思えばかっこよくないと感じてしまう当時の自分など様々な思い出や、雑念が湧くので、ベースを弾くと言うよりは、思い出の振り返り、フラッシュバックのようなことにばかり気がいき、楽器を奏でて楽しむという感じにはなれず、すぐにケースにしまうだけになっていた。
不思議な楽器だ。
そして、自分は思い出を引き出す天才なのかもしれないとも思ったりした。
そこで感じたものが、もうこのベースにはお世話にならなくても、十分に楽しんだことだし、自分もベースもある程度の役目を終えたのかもしれないと感じるようになり、触ると様々な思いがこみ上げてくるこのベースをきっぱりと手放し、
今欲しているベースを購入できたら良いなぁ。となり、
オークションで出品したところ、出品してから1時間程度で、落札者が現れ、
かなり使用していた状態が良いとは言えないにもかかわらず、当時の定価販売価格を少し上回る金額で落札してもらえた。
金額はもちろん嬉しいが、自分の中で執着していたような渦巻くような気持ちが一気に晴れ渡った気がした事に嬉しく驚いた。
あのベースは、しばらく前まで、思い出の引き出し装置だったのかもしれない。
自分にはやりたいことの未来もある。そこに集中する時間を作るには、過去のことばかりこだわっているわけにはいかない。
新しい大きなものを手にしたいならば、
大きな思いが詰まったものを手放す。
それが今の自分には大切な事だと感じた。
思い出は自分の頭の中にあって、薄れるかもしれないが、頭の片隅で時折思い出す程度でちょうど良い。
お世話になりました。
そして、落札されたエレキベースが落札者の元へ届き取引終了となり、それと同時に注文をした、Ibanezのアコべ ミニタイプが届いた。

軽く弾いてみたところ、めちゃめちゃ弾きやすいではないか。
清々しい気分だ。
全体的な大きさとしては、一般的なアコースティックギターと同じ位の大きさで、少し薄いような気がする。
フレットはギターと同じような感じなので、通常タイプの4弦ベースより狭い。
通常のエレキ、ベースタイプが好きな人にしてみれば、ひきにくかったり、サスティーンが短いかもしれない。
自分の中では、まさにこういうものを求めていたと言うワクワクするようなアコベ。
新しい風を吹かせそうだ✨

今までお世話になったプレベちゃんありがとう。さようなら。
新しく僕の元へ来てくれたアコベちゃんこれからよろしくね。











