はじめに:本記事の趣旨と、想定する読者
1章:ブロックチェーンゲームとは?(今回はここ)
2章:マイクリプトヒーローズとは?(リンク)
3章:マイクリの醍醐味「士農工商」(リンク)
4章:始めよう、マイクリ - 登録編(リンク)
5章:楽しもう、マイクリ - 農編 (リンク)
6章:楽しもう、マイクリ - 商編 (リンク)
7章:楽しもう、マイクリ - 士編 (リンク)
8章:楽しもう、マイクリ - 工編 (リンク)
9章:楽しもう、マイクリ - その他編(comming soon)
【本記事の想定読者】
本記事は、ブロックチェーンゲームの初心者を対象に内容を構成しています。
具体的には、下記のような方々にぜひ読んでいただきたいです。
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【本記事の趣旨】
本記事では、代表的なブロックチェーンゲームであるマイクリプトヒーローズを紹介することを通じて、ブロックチェーンゲームならではの楽しみ方を隅から隅まで解説します。
※「そもそもブロックチェーンゲームって将来性あるの?」という点について、データ&ビジネスの観点から理解したいという方は、先にこちらの記事を読むことをおすすめします。
※ご自身もブロックチェーンコンテンツを開発、展開されているGaudiyのCEO石川さんのブロックチェーンゲーム考察記事です。
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【留意事項】
あくまで、ブロックチェーンゲームをゲームとして遊ぶプレイヤーのために必要な情報を解説する攻略本だと思っていただけると幸いです。ブロックチェーンの技術書や投資テク本ではありませんので、ご留意ください。
それでは順を追って解説していきます。
まずは、「ブロックチェーンってそもそも何?」という話からです。
ブロックチェーンゲームとはその名の通り、
ブロックチェーンという技術を活用したゲーム全般を指します。
私たちが遊んでいるゲームは、常に技術の進歩と共に進化を続けてきました。
ゲームの変遷
アナログゲーム(紀元前3500年:古代エジプトのセネト )
→古代エジプトで生まれたとされる、最初のゲームビデオゲーム(1912年:エル・アヘドレシスタ)
→コンピュータの登場で、従来より高度な操作・世界観の表現が可能になったオンラインゲーム(1997年:ウルティマ オンライン)
→インターネットの登場で、他プレイヤーとの交流・対戦が可能になったソーシャル(2007年:釣り★スタ)
→SNSの登場で、コミュニティの形成・交流がより活発になったブロックチェーンゲーム(2017年:Cryptokitties)
→ブロックチェーンの登場で、ゲームへの経済要素の組み込みが可能になった
このように、技術が進歩するにつれゲームでできること・可能性の幅は日々広がっています。
では、ブロックチェーンはゲームに何をもたらしてくれるのでしょうか?
ブロックチェーンがもたらす変化の中で、特に注目されているのが【経済性】です。
ゲーム内で入手したアイテムやキャラクターが資産価値を持つことで、経済が生まれ、人々の交流がより高度かつ活発なものになると考えられています。
「経済性を持つ」ということはどういうことなのか?という話を理解するにあたり、ほんの少しだけブロックチェーンそのものの解説をしていきます。
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ブロックチェーンは、作られた時期や目的に応じて、第1世代・第2世代・第3世代と種類が分かれています。イーサリアムはその一種(第2世代)です。
ビットコインが特に有名かと思いますが、ビットコインはあくまで「仮想通貨の受け渡し」に特化した仕組みとなっています。
ビットコインでは、通貨以外でブロックチェーンを使うことは原則できません。
プログラミングも可能ですが、「通貨を送る」と「受け取る」の処理のみです。
その中で発明されたイーサリアムという仕組みは、
「通貨以外のモノにもブロックチェーンを使える」という画期的な仕組みでした。
この仕組みを応用することで、ブロックチェーンを使?い自由度の高いプログラミングが可能になりました。中でもブロックチェーンゲームを開発するにあたりイーサリアムは無くてはならない存在となっています。
現在はイーサリアムの仕組みを応用して、第3世代の仕組みも続々と開発されていますが、依然としてゲーム開発においてはイーサリアムが主流となります。
次に、ブロックチェーンゲームにおけるキモとなる仕組み【NFT】について解説していきます。
【ビットコインについて補足】
こう書くと、「ビットコインは古い仕組みで新しい方が優れている」と聞こえるかもしれませんがそうとは限りません。
通貨の取引に特化してるため、こと通貨の授受における処理速度や堅牢さは他の仕組みと比べても群を抜いています。
あくまでゲームを開発する際にはイーサリアムが主流ということであり、用途に応じてどのブロックチェーンの仕組みを使うかが異なります。
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ブロックチェーンの強みは、「データだけど一点もの」を作れることです。不正なコピペ(複製)や改造が【仕組み上できなくなる】技術です。
これまで:
データ=コピペ&改変できてしまうもの
pixivにアップされた画像はどれだけ絵師が【無断転載禁止】と書いてルールとしては禁止しても、「やろうと思えばできてしまう」という状態です。
例えば、ポケモンを改造して色違いの伝説を持っている人が
クラスに一人くらいはいたという方もいらっしゃるのではないでしょうか?論文も、どれだけチェックしようとも、仕組みとしてできてしまう以上は改ざんや盗作などの事件が起こり得ます。
こうしたコピペや改変を、仕組み上可能にしてしまっている以上、「データ」というものに対する信頼には限界が生じてしまいます。
選挙がいまだに紙で投票されている、というのもわかりやすい例ですし、何より通貨が紙であるというのもこうした事情が1つの理由になっているものと推測されます。
ブロックチェーンなら:
データ=1点もの
詳しい技術的な仕組みについては省略しますがブロックチェーンの特長を簡単に説明すると、あらゆるデータを、「これは一点ものだ」と定義できることです。
ルールではなく、定義してしまうという点が画期的です。
どれだけ悪意がある人であろうとも、
「そもそもコピペや改変ができない」という状態にできるためです。データがコピペ・改変できない(=世界に1つだけのもの)になることで、世界で一枚しかない本物のカオスソルジャーが数億円するのと同義で、データが希少価値を持つようになります。
また、鉱物としての金に価値がついているのはその希少性だけでなく、「信用リスクのない無国籍通貨」であるからです。「価値=信頼」という意味でおいても、データがコピペ・改変できないという安心感はデータに資産価値をもたらします。
この、「一点もの」のことをイーサリアムではNFT(Non-fungible Token)と呼びます。
同様の仕組みを使えば、ゲームで扱ってるレアアイテムやキャラクターも一点もの(=NFT)にすることが可能です。つまり、「世界に一本しかない剣(のデータ)」を作ることができるのです。
(※世界で2本、3本と個数を設定することも可能です)
例えば、マイクリプトヒーローズで有名なヒーローの中にナポレオンがいます。
ナポレオンはゲーム開始時に限定販売された個体で、世界に9体のみ存在します。
こちらは再発行されることはありません。
能力も強力で、希少価値・資産価値いずれも非常に高いものになっています。
あなたがゲームを遊び、頑張って手に入れたアイテムが、この世に3本しかないもの。
そんな、初期の遊戯王のブルーアイズホワイトドラゴンのような世界がNFTを使えば実現できるというわけです。
このような点からブロックチェーンは、ゲームというものを一段階も二段階もレベルアップさせる技術として注目されており、その肝となる仕組みがNFT(一点ものを作る)なのです。
【価値のインターネット】
NFTをはじめとしたブロックチェーンの仕組みによってデータが価値を持ったことから、情報では無く資産もネットで受け渡しが自由にできる時代になるとされ、価値のインターネットの到来と呼ばれています。
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ブロックチェーンゲームを遊ぶにあたり避けて通れないのが、ウォレットと取引所です。この2つの役割が分からずに、遊ぼうと思った際に諦めた方もいるのではないでしょうか。(実は筆者も昨年末に始めた時にここでつまずきました)
ウォレットとは?
イーサリアムを始め、ブロックチェーンを利用した資産を管理する口座をウォレットと呼びます。ブロックチェーンにおける銀行口座と理解してもよいです。ただしブロックチェーンの場合、仮想通貨だけじゃなく、ゲーム内で利用するアイテムなどもウォレットで管理します。
ブロックチェーンゲーム内で資産となるアイテムを売買する際など、ブロックチェーンならではの仕組みを楽しむためには、このウォレットの開設が必要となります。
取引所とは?
ブロックチェーンゲームで仮想通貨を使ってアイテムの売買をするために、イーサリアムを日本円で購入したいと思う時が来るかと思います。
ウォレットでは、仮想通貨の売買はできません。
そのため、イーサリアム(仮想通貨)を日本円で購入する場合は、別途取引所と呼ばれる場所で取引を行う必要があります。
取引所での口座と、ウォレットの口座両方の開設が必要になるのがややこしいポイントです。
ウォレットや取引所には、いくつか種類があります。
ウォレット:利用端末(PC/スマホ)に応じて利用
・PC:Dapper
・スマホ:Go! Wallet, Trust, Tokenpoket
・PC/スマホ連動:Metamask, Opera, Qurage
※Samsung Galaxy S10など、一部スマホにはウォレットが初期搭載されている場合もあります取引所:代表的なものをピックアップ
・ディーカレット(https://www.decurret.com/)
・コインチェック(https://coincheck.com/ja/exchange)筆者は、ウォレットにMetamask / 取引所にコインチェックを利用しています
いずれも開設の手続きはオンライン上で実施可能です。
開設方法や送受信の方法などの具体的な話は第4章の、「始めよう、マイクリ」にて解説します。
ブロックチェーンゲーム全般で共通する説明はここまでです。
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(続く)